ナツメグ(アロマ精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

アロマ精油・エッセンシャルオイル

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ナツメグはアンズに似た果実をつける熱帯植物で、一つの木に数千個もの果実を実らせます。

ただ、実の部分はほとんど活用されることはなく、種がスパイスや漢方薬、精油の原料として活用されています。

ナツメグ精油は元気を出したいときに良い香りとされていますが、使う際の注意事項が多く、上級者向けです。

ここではナツメグとはどのような植物か?ナツメグの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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ナツメグってどんな植物?

ナツメグはインドネシアのモルッカ諸島原産の常緑樹で、樹高は15~20m程度、葉は楕円形で表面に光沢があり、枝の先端に白~薄い黄色の小さい花を咲かせます。

果実は黄色で、直径5㎝程度、果実が熟すと表面の果皮が割れて、中の種が露出します。種の表面にはメースと呼ばれる赤い薄皮のようなものが網目状に付着しています。

ナツメグの使い方・活用法の歴史

ナツメグはインドでは紀元前から活用されていると言われており、紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけて編纂された、バラモン教の経典ヴェーダに頭痛薬として書かれているそうです。また、インドの伝統療法であるアーユルヴェーダでは頭痛薬や整腸剤、口臭予防などに活用されていたそうです。

ヨーロッパに伝わった年代は不明ですが、1191年神聖ローマ帝国皇帝のハインリヒ6世の戴冠式の際に使われた香料の中に、ナツメグが使われていたと言われており、この頃から一般に知られるようになっていったそうです。

ナツメグは原産地のインドネシアのモルッカ諸島からヨーロッパまで流通経路が長いためとても高価で、13~14世紀のヨーロッパでは1ポンド(約400g)のナツメグを手に入れるのに家畜数頭が必要であったと言われています。

中国では10世紀頃には伝わっていたと言われており、現在に至るまで体を温める作用や健胃作用がある生薬として活用されています。

日本に伝わった年代は不明ですが、室町時代に書かれた撮壌集(サツジョウシュウ)という辞書のような書物のなかにナツメグが漢方薬の一種として書かれているそうです。

現在は主に調理用スパイスとして世界各地で活用されています。

ナツメグ精油の特徴

ナツメグ精油の抽出方法

種子の中にある仁から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄黄色です。

ナツメグ精油の香りの特徴

スパイシーな香りのなかに、麝香(ジャコウ)のような甘い香りや樹木のような香りが感じられます。オリエンタルな香りと表現されることもあります。

ナツメグの香料・原料データ

英名Nutmeg ナツメグ
和名肉荳蔲(ニクズク)
学名Myristica fragrans ミリスティカ フラグランス
別名ナットメグ、ナツメッグ、シシズク
科名ニクズク科
産地インドネシア、スリランカなど
精油の抽出部位種子(仁)
ノート *トップ~ミドル
精油の主な成分サビネン、α-ピネン、β-ピネン、テルピネン-4-オール、ミリスチシン、リモネン、ミルセンなど
ブレンド相性オレンジ・スイートなど柑橘系の香りやジンジャーなどスパイス系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ナツメグの活用法

ナツメグだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ナツメグの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
ナツメグ・・・1滴

コットンに精油を垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
ジンジャー・・・1滴

ジンジャーは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ナツメグ・・・5滴

無水エタノールに精油と精製水を加えてよく混ぜ、スプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・10滴

オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ナツメグの禁忌・注意点

・敏感肌の方
ナツメグにはリモネンなど皮膚刺激を与える可能性がある成分が複数含まれていますので、敏感肌の方は使用を控えてください。

・妊娠中の方
ナツメグは文献によっては通経作用があるとされていますので、妊娠中の方は使用を控えてください。

・高濃度、長期連用や授乳中の方、小児への使用ついて
ナツメグに含まれているミリスチシンは、多量に経口摂取すると痙攣を引き起こす、幻覚が見えるなどの作用があります。
通常、アロマセラピーで精油を使用する範囲では危険性はないとされていますが、使用の際はレシピの濃度を上限とし、連用は二週間程度を目安としてください。
授乳中の方、小児への使用も控えてください。


ナツメグ 5ml
アロマ 精油 エッセンシャルオイル

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