ブラックペッパー(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

アロマ精油・エッセンシャルオイル

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ペッパーという言葉はインドの古語であるサンスクリット語でヒハツ(インドナガコショウ)を意味するPippali(ピッパリー)が由来となっています。

ヒハツとブラックペッパーは違う植物ですが、同じコショウ科で似た風味を持っていることから、区別せずにPippali(ピッパリー)と呼ばれたのではないかと言われています。

主に活用されているは実の部分で、未熟な状態で乾燥させた黒い実をブラックペッパー、熟した実の皮を取り除き、乾燥させた実をホワイトペッパーと呼びます。

ブラックペッパー精油はピリッと刺激的な香りで、単独では個性の強い香りですが、他の精油に少量加えると、ほどよいアクセントとなり香り全体を引き締めてくれます。

癒しやリラックスに向いている香りではありませんが、心身強壮や気持ちを活性化させたい時に役立つ香りです。

ここではブラックペッパーとはどのような植物か?ブラックペッパーの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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ブラックペッパーってどんな植物?

ブラックペッパーはインド原産の多年性のつる性植物です。

つるの長さは5~10m、支柱となる他の植物を支えとして成長します。

葉は先端の尖った卵形で表面に光沢があり、茎の方から葉の先端に向かって縦方向に葉脈(水分や養分が通る筋)があります。

花は白~淡い黄色で、小さな粒のような花が集まって細長い穂のような形になり、茎の先端に吊り下がっています。

花が終わると直径5m程度の球状の実が実ります。

実の数は1つの穂に50個程度、色は未熟なうちは緑ですが、熟すと赤に変わります。

ブラックペッパーの使い方・活用法の歴史

古い年代では同一の植物であるブラックペッパーとホワイトペッパーは区別されておらずコショウとして紹介されていますので、コショウの活用法をご紹介します。

コショウは紀元前500年頃からインドで生産されており、食用やギリシャに輸出する交易品として活用されていたと言われています。

古代ギリシャ時代(紀元前8~4世紀頃)、ギリシャでは薬品や食品として活用されていましたが、インドからギリシャに届くまでには非常に長い時間や手間がかかるため、高級品であったと言われています。

古代ローマ時代(紀元前509~紀元27年頃)にはインドからエジプトを介してローマに輸出されていたことが、当時の交易を記したエリュトゥラ―海案内記という書物に記されています。ローマでも高級品として扱われており、コショウの保有量が権力や富の証とされていたそうです。

中世ヨーロッパ時代(5~15世紀頃)には肉を保存する時の防腐剤に活用されるようになりました。当時保存肉は悪臭があったため、食べる時に匂い消しとしても活用したそうです。

中世になっても非常に高価で、通貨のように扱われることもあり、ドイツでは役人の給料や税金、罰金としても活用されていたそうです。

大航海時代(15~17世紀頃)にはコショウと金が同等の価値を持っており、コショウの獲得は航海の主要な目的の一つでした。

コショウはヨーロッパの気候や土壌では栽培できず、限られた輸入ルートで入手していたため非常に高価でしたが、大航海時代が終わる頃には様々な輸入ルートが発見され値段は下降していきました。

日本にはインドから唐を経由して伝わったと言われています。

伝わった詳細な年代は不明ですが、現存するコショウに関する最も古い記録が、正倉院(756年 奈良時代創建)の収蔵品を記した「種々薬帳(しゅじゅやくちょう)」であることから、奈良時代には伝わっていたと考えられています。当時は主に食欲増進や消化器の不調を改善する薬として活用されていました。

食用としては、鎌倉時代初期に書かれた逸話集の「古事談(こじだん)」には平安時代に治世していた後三条天皇は鯖の頭にコショウを塗って焼いて食べていたと記載があります。

また、安土桃山時代には一部の武将達は牛肉を食べる時に宣教師から入手したコショウを使っていたと言われていますが、食用目的で広く活用されるようになったのは戦後、一般家庭に牛肉が普及するようになってからです。

香料としては、キャロライナヘレラの212やモルトンブラウンのブラックペッパーなどメンズ、ユニセックス系の香水に配合されています。

ブラックペッパー精油の特徴

ブラックペッパー精油の抽出方法

熟す前のブラックペッパーの果実を乾燥させてから水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は無色~極薄い緑色です。

ブラックペッパー精油の香りの特徴

ピリッとスパイシーなコショウの香りです。ほんのりと樹木の香りも感じられます。

ブラックペッパー精油の香料・原料データ

英名Black Pepper ブラックペッパー
和名胡椒 コショウ
学名Piper nigrum ピペル ニグルム
別名
科名コショウ科
産地インド、スリランカ、インドネシアなど
精油の抽出部位果実
ノート *トップ~ミドル
精油の主な成分β-カリオフィレン、δ-3-カレン、リモネン、β-ピネン、α-ピネン、α-コパエン、α-フムレン、テルピノレンなど
ブレンド相性サイプレスなど樹木系の香りやレモンなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ブラックペッパーの活用法

ブラックペッパーだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ブラックペッパーの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
ブラックペッパー・・・2滴

コットンに精油のブラックペッパーを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
レモン・・・1滴

レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ブラックペッパー・・・4滴

無水エタノールに精油のブラックペッパーを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
サイプレス・・・8滴

サイプレスはエストロゲンという女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。
女性ホルモンの変動は妊娠維持や出産に関りますので、妊娠中の方は使用を控えてください。
子宮筋腫などエストロゲンが原因で症状が悪化する病気をお持ちの方も使用を控えてください。

ブラックペッパーの禁忌・注意点

・敏感肌の方
ブラックペッパーにはリモネンなど皮膚刺激を与える可能性のある成分が含まれていますので敏感肌の方は肌につけるような使い方は控えてください。

・高濃度長期連用について
ブラックペッパーは高濃度で長期連用すると腎臓に負担をかける可能性があります。
濃度はレシピを上限とし、連用は二週間程度に留めてください。

・腎臓に持病のある方
腎臓に負担をかける可能性がある精油ですので腎臓に持病がある方は使用を控えてください。


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