精油プチグレンの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点
プチグレンとはフランス語で小さいという意味のpetit(プティ)、粒や種という意味のgrain(グラン)を由来とする言葉で、熟していない小さな柑橘果実から採る精油の総称として使われていました。
いつ頃からか未熟な果実は使われなくなり、葉や小枝から精油を採るようになりましたが、そのままプチグレンという精油名が使われています。
プチグレン精油の原料となる木は、レモンやマンダリン、ベルガモットなどがありますが、一般的にプチグレン精油という場合はビターオレンジが原料のものを指します。
ビターオレンジから採れたプチグレン精油の中でも、フランス産はプチグレン・ビガラード、パラグアイ産はプチグレン・パラグアイと区別して呼ぶ場合もあります。
プチグレン精油は少し苦みのある大人っぽい柑橘の香りで、男性にも受け入れやすい香りです。
ここではプチグレンとはどのような植物か?プチグレンの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
ビターオレンジってどんな植物?
ビターオレンジは原産地がインドやヒマラヤ、中国とされている常緑樹で、現在はアメリカやヨーロッパにも分布しています。日本では静岡や和歌山など温暖な地域で栽培されています。
樹高は4m程度、葉の形は卵型で先端は尖っており、色は鮮やかな緑で表面に少し光沢があります。枝には小さな棘があり、枝の先に白い花を咲かせます。
果実の大きさは直径7~8㎝、重さは250~300g、未熟な時は緑色で、熟すとオレンジ色になります。
プチグレンの使い方・活用法の歴史
プチグレンの原料であるビターオレンジは10~11世紀頃にヨーロッパに伝わったと言われています。
その後18世紀頃にスペインのイエズス会(カトリック教の修道会)の修道士たちによってパラグアイに伝えられ、パラグアイは現在プチグレン精油の主産地となっています。
ただ、ビターオレンジの未熟な果実を使ってプチグレン精油を作るようになったのはいつか、その後果実ではなく小枝や葉から精油を採るようになったのはいつか、といった年代や経緯についてははっきりしていません。
現在は香料として活用されており、ルイヴィトンのオーアザールやヨーテのフラットスリーといった香水に配合されています。
またプチグレンはデオドラント効果が期待できることから、ヘアケア製品や入浴剤用の香料としても活用されており、ヨルのリラックスナイトリペアヘアオイルやナプラのN.ナチュラルバームやポリッシュオイル、ハーバー化粧品のスクワホットバスソルトラベンダー&プチグレンなどに配合されています。

Louis Vuitton ルイヴィトン
オーアザール オードパルファム
香水 フレグランス アトマイザー 1.5ml

プチグレン 香水 オードトワレ
天然香料 アロマ フレグランス
オーガニック 国産 30ml

YOLU(ヨル)
リラックスナイトリペア
ヘアオイル(80ml)

ナプラ N. ナチュラルバーム 45g
ヘアスタイリング スタイリング剤

【プチグレン 10ml】
ビターオレンジの葉から抽出した、
フレッシュで爽やかな香り♪
(リフレッシュハーブ系)
天然無農薬有機栽培オイル
精油 アロマオイル エッセンシャルオイル
プチグレン精油の特徴
プチグレン精油の抽出方法
ビターオレンジの葉や小枝から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄黄色~琥珀色です。
プチグレン精油の香りの特徴
柑橘の香りに、樹木の香りと少し苦みのある葉の香りが合わさったような香りです。時間が経つとほんのりとネロリの花のような甘みが感じられます。
プチグレン精油の香料・原料データ
英名 | Petitgrain プチグレン |
和名 | 橙 ダイダイ |
学名 | Citrus aurantium キトルス アウランティウム |
別名 | プチグレイン |
科名 | ミカン科 |
産地 | パラグアイ、フランス、チュニジア、イタリアなど |
精油の抽出部位 | 葉、小枝 |
ノート * | トップ |
精油の主な成分 | 酢酸リナリル、リナロール、α-テルピネオール、酢酸ゲラニル、ミルセン、ゲラニオール、トランス-オシメンなど |
ブレンド相性 | ネロリなどフローラル系の香りやレモンなど柑橘系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
プチグレンの活用法
プチグレンだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、プチグレンの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
プチグレン・・・2滴
コットンに精油のプチグレンを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
パチュリー・・・1滴
パチュリーは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの分泌の変動は妊娠の維持や出産に関わりますので妊娠中の方は使用を控えてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
プチグレン・・・5滴
無水エタノールに精油のプチグレンを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
レモン・・・10滴
レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
入浴剤
精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。
【レシピ】
天然塩・・・30g
プチグレン・・・2滴
計量した天然塩に精油のプチグレンを加えよく混ぜます。浴槽に入れたらお湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
ネロリ・・・1滴
ネロリは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠の維持や出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。
プチグレンの禁忌・注意点
使用上の禁忌・注意事項は特にありません。