マスティック(レンティスク)アロマ精油・エッセンシャルオイルの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油マスティック(レンティスク)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

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マスティック(レンティスク)は地中海沿岸地域に生息しているウルシの仲間です。

生息地域によってマスティックの性質に違いがあり、ギリシャのヒオス島に生息するマスティックだけがヒノキのような良い香りの樹脂を分泌します。

ヒオス島の樹脂からは精油が抽出されていますが、流通量が少なく一般にはあまり出回っていません。

元々は樹脂抽出の精油のみでしたが、現在は葉と小枝からも精油が抽出されています。葉と小枝から抽出する際は生息地域による違いはなく、どの地域でも精油を抽出することができます。樹脂精油よりも入手しやすく、アロマセラピーにおいては葉と小枝の精油が主流となっています。

葉と小枝の精油はマスティックツリーとも呼ばれており、青々としたグリーンを連想するような香りで、意識をクリアにしたい時に役立つ香りだと言われています。

ここではマスティック(レンティスク)とはどのような植物か?マスティック(レンティスク)から採れたの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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マスティック(レンティスク)ってどんな植物?

マスティック(レンティスク)は地中海沿岸地域原産の常緑樹です。

樹高は2~5m、幹はクネクネと曲がるように伸び、枝は横に広がるように伸びていきます。幹に傷をつけると透明色の樹液がしみ出てきて、固まると白~クリーム色になります。

樹皮は茶色~灰色みがかった茶色で、表面は少しささくれだったようになっています。

葉は楕円形で表面にやや光沢があり、枝の先端部に近いところに生えている葉の付け根に赤色の小さな花が円錐状に集合して咲きます。花が終わると球形の赤い実が実ります。

マスティック(レンティスク)の使い方・活用法の歴史

マスティックは古代ギリシャ、古代ローマでは樹脂をマスティハと呼び、神殿で焚く香料として活用していたと言われています。

また、古代ギリシャ時代の歴史家ヘロドトスが「ローマ人は歯をきれいにし、口臭を消すためにマスティハを噛んでいる」という記録を残していることから、口腔ケアにも活用していたと考えられています。

14世紀になると、当時ギリシャを支配していたジェノバ人によって、ギリシャのヒオス島で樹脂の採取を目的とした栽培が開始されました。
樹脂は希少価値が高く、高価であったため、栽培ができるのはジェノバ人が建設したマスティホホリアと呼ばれる24の村だけに限定され、販売はジェノバ人によって厳重に管理されており、島民が勝手に販売することや、持ち出すことはできませんでした。

16世紀になるとヒオス島はオスマントルコに支配され、マスティホホリアもオスマントルコに管理されるようになり、19世紀になってようやくヒオス島がマスティホホリアを管理できるようになりました。

現在もマスティホホリアだけがマスティック樹脂を採取しており、精油や歯磨き粉、口臭予防を目的としたサプリメントの原料として活用されています。

樹脂精油は香水用香料としてトムフォードのコスタアジューラ、カルバンクラインのエタニティ―フォーメンなどに配合されており、葉、小枝の精油は主にアロマセラピーに活用されています。

マスティック(レンティスク)精油の特徴

マスティック精油の抽出方法

マスティックの葉や小枝、もしくは樹脂から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。

マスティック精油の香りの特徴

青々とした草の香りに、ほんのりとお香のような甘い香り、レモンのような爽やかな香りが感じられます。

マスティック精油の香料・原料データ

※樹脂精油はほとんど流通がないため、産地や成分、ブレンド相性は葉と小枝抽出精油についての記載となります。

英名 Mastic マスティック
和名 マスティックノキ
学名 Pistacia lentiscus ピスタチア レンティスカス
Pistacia lentiscus ver.Chia ピスタチア レンティスカス バーチア
別名 レンティスク、マスティックツリー、スキノス、マスティハ、洋乳香(ヨウニュウコウ)
科名 ウルシ科
産地 フランス、モロッコ、コルシカ島など
精油の抽出部位 葉と小枝、樹脂
ノート * ミドル
精油の主な成分 β-ミルセン、α-ピネン、リモネン、テルピネン-4-オール、γ-テルピネン、α-テルピネオール、α-フェランドレンなど
ブレンド相性 ベルガモットなど柑橘系の香りやネロリなどフローラル系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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マスティック(レンティスク)の活用法

マスティック(レンティスク)だけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、マスティック(レンティスク)の使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
マスティック・・・2滴

コットンに精油のマスティックを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
ベルガモットフロクマリンフリー・・・1滴

ベルガモットは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
マスティック・・・7滴

無水エタノールに精油のマスティックを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ネロリ・・・5滴

ネロリは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠の維持や出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。

マスティックの禁忌・注意点

マスティックは一般的には使用上の禁忌事項はないとされていますが、ウルシ科の植物ですので、ウルシに対してアレルギーのある方は肌につける使い方は控えてください。

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