スパイクラベンダー(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

精油スパイクラベンダーの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

ラベンダーには数多くの品種があり、スパイクラベンダーはその中の一つです。

植物のスパイクラベンダーは、カンファーという樟脳の香りがする成分が多く含まれていることが特徴で、花や葉は樟脳のような香りがします。
この香りが他のラベンダーと比べて男性的な印象であるため、スパイクラベンダーは男性のラベンダーとも呼ばれています。

精油のスパイクラベンダー樟脳のような香りで、アロマセラピーでは頭をすっきりさせたい時などに使いますが、使用上の注意が多いため上級者向きです。

ここではスパイクラベンダーとはどのような植物か?スパイクラベンダーの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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スパイクラベンダーってどんな植物?

スパイクラベンダーは地中海沿岸地域原産の常緑樹で、樹高は1m程度、花は少し灰色が混ざったような青色、葉は灰緑色で長細い形をしています。

ラベンダーは標高の高い地域で生息する種類が多いですが、スパイクラベンダーは標高500m以下に地域に生息し、水はけがよくて石灰岩を多く含む土壌でよく育ちます。

スパイクラベンダーの使い方・活用法の歴史

スパイクラベンダーは主に薬草として活用されてきた植物です。

年代は不明ですが、毒蛇に嚙まれた時の治療に使っていた時代があり、そこからギリシャ語でエジプトコブラという意味の「アスピック」という別名がつけられたと言われています。

12世紀には、イタリアのサレルノ大学医学部の医師マテウス・プラテアリウスが、自身の著書にスパイクラベンダーの種子で作ったワインは坐骨神経痛の痛みを和らげると書いており、17世紀には、イギリスで活躍していた薬剤師のニコラス・カルペパーは頭痛や痙攣などの治療に活用していたそうです。

一方、スパイクラベンダーには油を溶解する作用を持つケトン類という成分が含有されており、ルネッサンス時代(14世紀~16世紀頃)にはスパイクラベンダーオイルは油性絵の具の溶解剤としても活用されていたそうです。

現在は香料や観葉植物として活用されています。

スパイクラベンダー精油の特徴

スパイクラベンダー精油の抽出方法

花と葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は無色です。

スパイクラベンダー精油の香りの特徴

カンファー臭と呼ばれる、樟脳のような香りがします。

スパイクラベンダーの香料・原料データ

英名 Spike Lavender スパイクラベンダー
和名 広葉 ヒロハ
学名 Lavandura latifolia ラヴァンドゥラ ラティフォリア
Lavandura spica ラヴァンドゥラ スピカ
別名 ラベンダースピカ、スピカ、アスピック
科名 シソ科
産地 フランス、スペイン、ポルトガルなど
精油の抽出部位 花と葉
ノート * トップ
精油の主な成分 リナロール、カンファー、ボルネオール、1.8シネオール、α-ピネン、β-ピネン、ミルセンなど
ブレンド相性 レモンなど柑橘系の香りやサイプレスなど樹木系の香りと相性が良いです。
禁忌・注意 妊娠中、授乳中の方は使用を控えてください。
小児、乳幼児への使用は控えてください。
てんかん発作を起こしたことのある方は使用を控えてください。
肌につける使い方は控えてください。
高濃度での使用、長期連用は控えてください。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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スパイクラベンダーの活用法

スパイクラベンダーだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

なおレシピを活用する際は、スパイクラベンダーの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
スパイクラベンダー・・・2滴

コットンに精油のスパイクラベンダーを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
レモン・・・1滴

レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
スパイクラベンダー・・・6滴

無水エタノールに精油のスパイクラベンダーを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体はスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
マートル・・・8滴

マートルは使用上の禁忌事項は特にありません。

スパイクラベンダーの禁忌・注意点

・妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用
スパイクラベンダーに含まれているカンファーは神経毒性が示唆されているケトン類というグループの成分ですので、妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用は控えてください。

・てんかん発作を起こしたことのある方
スパイクラベンダーに含まれているカンファーは、ケトン類というグループの成分です。ケトン類は中枢神経を刺激し、てんかん発作を誘発する可能性があるとされていますので、てんかん発作を起こしたことがある方は使用を控えてください。

・高濃度での使用、長期連用について
スパイクラベンダーに含まれているカンファーは、ケトン類というグループの成分です。ケトン類は高濃度で使用するとめまいなどの症状を起こす可能性がありますので、レシピの濃度を上限として使用してください。また、長期間の連用により肝臓や腎臓にダメージを与えるとされていますので、連続しての使用は長くても一週間程度としてください。

・皮膚への使用について
スパイクラベンダーには1.8シネオールなど皮膚刺激を与える可能性のある成分が多く含まれていますので、肌につける使い方は控えてください。


スパイクラベンダー 15g(16.78ml)
アロマ エッセンシャルオイル 精油

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