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ヒバという名前は複数の植物を指しますが、青森に多く生息しているヒバが青森ヒバ(ヒノキアスナロ)です。日本の北側に生息していることから北方系ヒバとも呼ばれています。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)はヒバ(アスナロ)という植物の変種で、この2つは植物としても精油としても特徴がとてもよく似ています。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)精油は爽やかな森林の香りで、気分をリフレッシュしたいときによい香りだと言われています。
精油として流通する場合には青森ヒバ精油という名前で販売されているものもありますが、単にヒバ精油と呼ぶ場合も一般的には青森ヒバ(ヒノキアスナロ)のことを指しています。
ここでは青森ヒバ(ヒノキアスナロ)とはどのような植物か?青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)ってどんな植物?
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)は日本原産の針葉樹です。
北海道~本州に生息しており、生息数の八割程度が青森に集中しています。
元々はヒバ(アスナロ)と区別されていませんでしたが、1901年(明治34年)に林学博士の本多静六がこの2つの植物に違いがあることを発見し、別の植物として扱われるようになりました。
樹高は30m、幹回りは80㎝程度、樹形は円錐状~楕円状です。幹はほとんどの場合は直立に伸びますが、左にねじれるような形になっているものもあります。
樹皮は茶色~黒褐色で、樹皮を手で引っ張ると縦に裂けるようにして剥がれます。
葉は細長く、枝分かれするような形で、近縁種のヒバ(アスナロ)にそっくりですが、ヒバ(アスナロ)よりも小ぶりです。葉の裏には気孔帯(きこうたい)と呼ばれるワックス成分が集まった場所があり、その部分が白い線のようになっています。
枝先に楕円形の雄花と、葉の塊のような形の雌花が咲き、花が終わると小さな松ぼっくりのような丸い球果が実ります。球果は成熟するとカサが開き、種が露出した状態になります。
全体的にヒバ(アスナロ)によく似ており見分けが難しいですが、球果に形に若干の違いがあり、青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の球果の方が、表面が滑らかで丸い形をしています。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)は種が発芽するか、地面に落ちた枝から根が出ることで繁殖します。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の使い方・活用法の歴史
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)は高級建材であるヒノキの育ちにくい東北以北で育つため、特に東北地域で耐久性に優れた建材として重宝されてきました。
代表的な建築物は岩手県の中尊寺の金色堂(1124年建立)で、金色堂に使われている建材の9割以上が青森ヒバ(ヒノキアスナロ)です。
青森の青龍寺や岩木山神社、弘前城にも青森ヒバ(ヒノキアスナロ)が使われています。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)は湿気に強く腐りにくい性質であることから、まな板や風呂桶の材料としても活用されてきました。
青森の酸ヶ湯(すかゆ)温泉には広さ160畳もある総ヒバ造りの「ヒバ千人風呂」という大浴場があり、現在も観光スポットとして親しまれています。
石川県では輪島塗の木地(漆を塗る前の器、木材)としても活用されています。
現在は主に木材は建材として活用され、端材やおがくずは精油原料やインテリア用品の材料などに活用されています。
また、青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の香りは虫が嫌うとされており防虫剤としても活用されています。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)精油の特徴
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)精油の抽出方法
青森ヒバの木部から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は黄色です。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)精油の香りの特徴
清涼感のある森林の香りです。ミントのような香りと表現されることもあります。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)精油の香料・原料データ
英名 | Aomori cypress アオモリサイプレス Hiba ヒバ |
和名 | 檜葉(ヒバ) |
学名 | Thujopsis dolabrata var.hondai ツヨプシス ドラブラータ バーホンダ Thujopsis dolabrata var.hondae ツヨプシス ドラブラータ バーホンダ |
別名 | 青森ヒバ、檜翌檜(ヒノキアスナロ)、貴(アテ) |
科名 | ヒノキ科 |
産地 | 日本(主に青森) |
精油の抽出部位 | 木部 |
ノート * | ベース |
精油の主な成分 | ツヨプセン、キュプレネン、セドロール、ウィドロール、カルバクロール、クパレン、ヒノキチオールなど |
ブレンド相性 | ローズウッドなど樹木系の香りやシソなどハーブ系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の活用法
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)だけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)・・・2滴
コットンに精油の青森ヒバ(ヒノキアスナロ)を垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
ローズウッド・・・1滴
ローズウッドは使用上の禁忌事項はとくにありません。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)・・・7滴
無水エタノールに精油の青森ヒバ(ヒノキアスナロ)を混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
シソ・・・5滴
シソは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)の禁忌・注意点
・敏感肌の方
青森ヒバ(ヒノキアスナロ)に含まれるカルバクロールは皮膚刺激を与える可能性がありますので、敏感肌の方は使用を控えてください。