パセリシード(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油パセリシードの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

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パセリシードとはパセリの種のことです。

パセリと言えば独特の苦い香りが特徴ですが、種からはほんのり甘みのあるスパイシーな香りの精油が採れます。

精油のパセリシードは心を落ち着ける香り、冷静にする香りと言われていますが、扱いに注意が必要な成分が複数含まれているため上級者向けです。

ここではパセリとはどのような植物か?パセリシードの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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パセリってどんな植物?

パセリは南ヨーロッパやアルジェリアが原産の多年草です。暑さ寒さに強く様々な気候に対応できるため、現在は世界各地で栽培されています。

パセリの草丈は20~40㎝、茎は硬く、何回も枝分かれをしながら伸びていきます。

葉は鮮やかな緑色で、形は品種によって異なり、カールリーフと呼ばれる全体が縮れた葉の品種や、フラットリーフと呼ばれる三つ葉のような平らな葉の品種があります。

花は黄緑色で、直径2mm位の小さな花が傘のような形に密集して咲きます。花が終わるとゴマ粒大で細長い形の種が実ります。

パセリの名前の由来

パセリという名前はギリシャ語で「岩場のセロリ」という意味のpetroselinon(ペトロセリノン)が由来だとされています。これはパセリが岩場に多く自生していたことが理由だと言われています。

パセリシードの使い方・活用法の歴史

パセリは古代ローマ時代には食材や香辛料、薬草として活用されていました。
薬草としての具体的な使い方は不明ですが、古代ローマの医師ディオスコリデスが書いた薬物誌には「種子や根には利尿作用があり、胃病にも聞く」と紹介されています。

古代ギリシャでは競技会の勝利者にパセリで作った冠をかぶせてたたえる習慣があったそうです。一方、死の象徴ともされており、葬式やお墓の飾りにも活用されていたそうです。

ヨーロッパに伝わったのは9世紀頃で、最初はフランスへ伝わり、16世紀ころにはヨーロッパ全域で知られるようになったそうです。ヨーロッパでは現在に至るまで主に食用として活用されています。ヨーロッパに広がった後、ヨーロッパからの移民がアメリカに伝えたと言われています。

日本に伝わったのは18世紀頃で、オランダ人が持ち込んだことから紅毛芹(オランダゼリ)という名前で呼ばれていました。

当時の活用法は不明ですが、貝原益軒(かいばらえきけん)という学者が1709年に編纂した大和本草(やまとほんぞう)という生物学書に「紅毛芹(オランダゼリ)の根は羊の蹄のような形で、色は黄色である」と記されています。
伝わった当初は長崎だけで栽培されていましたが、明治以降は日本各地で食用を目的として栽培されるようになりました。

現在は世界各地で主に食用として活用されており、世界で最も使われているハーブの1つとも言われています。

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パセリシード精油の特徴

パセリシード精油の抽出方法

パセリの種から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は黄色~琥珀色です。

パセリシード精油の香りの特徴

スパイシーな香りのなかにほんのり甘みを感じる香りです。鼻にツンとくるような刺激があります。

パセリシード精油の香料・原料データ

英名 Parsley seedパセリシード
和名 和蘭芹 オランダセリ、オランダゼリ
学名 Petroselinum crispum ペトロセリナム クリスプム
別名 香芹(コウキン)、ペルシ、パースレー
科名 セリ科
産地 フランス、オランダ、ハンガリー、ドイツなど
精油の抽出部位
ノート * ミドル
精油の主な成分 ミリスチシン、α-ピネン、β-ピネン、アピオール、テルピノレン、ミルセン、フェランドレンなど
ブレンド相性 マジョラムなどハーブ系の香りやレモンなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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パセリシードの活用法

パセリシードだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、パセリシードの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
パセリシード・・・2滴

コットンに精油のパセリシードを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
マジョラム・・・1滴

マジョラムは妊娠中の方、授乳中の方は使用を控えてください。頻発月経,過多月経の方は症状が悪化する可能性がありますので使用を控えてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
パセリシード・・・5滴

無水エタノールに精油のパセリシードを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
レモン・・・10滴

レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

パセリシードの禁忌・注意点

・妊娠中の方
パセリに含まれるアピオールは流産を誘発する可能性がありますので、妊娠中の方は使用を控えてください。

・肌への塗布について
パセリにはα-ピネン、β-ピネンなど皮膚刺激を与える可能性がある成分が複数含まれており、文献によっては皮膚刺激の強い精油とされています。肌へ塗布するような使い方は控えてください。

・腎臓病の既往がある方
パセリに含まれるアピオールは腎臓に負担をかける可能性がありますので、腎臓病の既往がある方は使用を控えてください。

・高濃度、長期連用について
パセリに含まれているミリスチシンは、多量に経口摂取すると痙攣を引き起こす、幻覚が見えるなどの作用があります。
通常、アロマセラピーで精油を使用する範囲では危険性はないとされていますが、使用の際はレシピの濃度を上限とし、連用は二週間程度を目安としてください。

・授乳中の方
パセリには刺激の強い成分が複数含まれていますので、授乳中の方は使用を控えてください。

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