パチュリー(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油パチュリーの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

[本ページはプロモーションが含まれています]

パチュリーは熱帯に生息する植物で、日本で見かけることはあまりありません。

シソによく似た外見をしており、葉から採れる精油は高級香水の香料などに活用されています。

パチュリー精油は個性的な香りで好みがわかれやすく単独で使うには少し個性的ですが、気持ちが落ち着くお香や墨汁のような香りと表現されることもあれば、カビのような香りと表現されることもあります。

他の香りと合わせると香り全体に深みを出し、香りの持ちを良くするため、香水作りに重宝されています。

ここではパチュリーとはどのような植物か?パチュリーの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

スポンサーリンク

パチュリーってどんな植物?

パチュリーはインドやインドネシアなどアジアの熱帯地域が原産とされる多年草です。

草丈は30~100㎝程度、茎は細く、断面は四角形、茎の表面には細かい毛があり、枝分かれしながら伸びます。

葉は卵型でやや肉厚、周囲にはノコギリの歯のような切れ込みが入っています。葉の色は日光の強い場所では色が薄くなり、日陰になると色が濃くなります。

花は薄ピンク~薄紫色で、茎の先端に小さい花が円錐状に密集して咲く穂状花序(すいじょうかじょ)という咲き方をします。

生育適温は20~30℃ですが、5℃以下にならないように管理すれば生育可能なので日本でも温暖な地域や室内であれば育てることができます。

ただ、ある程度適温を保てないと開花しないため、日本で開花することは稀です。

パチュリーの使い方・活用法の歴史

18~19世紀頃、インドではパチュリーの葉をヨーロッパへ輸出する高級な織物の使う防虫剤として活用していたそうです。

ヨーロッパに届く頃には織物にパチュリーの香りが染みついていたため、パチュリーの香りがすることがインド産の織物である証、高級品である証とされていたこともあるそうです。

19世紀にはアメリカに伝わり、ヒッピー達に人気の香りとなりました。
当時はパチュリーのことをヒッピーの別名であるフラワーチルドレンにちなんで、フラワーチルドレンの香りと呼ぶこともあったそうです。

この時の人気の理由は、単純に香りが好まれただけではなく、パチュリーの強い香りがマリファナの匂いを消すことに適していたからだと言われています。

中国ではいつから活用されているか不明ですが、藿香(カッコウ)という名前の漢方薬として活用されています。
藿香(カッコウ)はパチュリーの根以外の部分を乾燥させたもので、現在も夏風邪や夏バテ、消化器の不調の改善に役立つ薬として活用されています。

日本では、詳しい伝来時期は不明ですが、1847年に出された重訂本草綱目という薬草などをまとめた本に、藿香(カッコウ)という舶来品があるということが記載されています。

当時の具体的な活用法はわかりませんが、現在は漢方やお香の原料として活用されています。

現在は世界各地では主に香料として活用されており、サボンのパチュリラベンダーバニラや、エルメスのツイリードゥエルメスオーポワヴレなどに配合されています。

パチュリー精油の特徴

パチュリー精油の抽出方法

パチュリーの葉を発酵させてから、水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は濃いオレンジ~濃い茶色で、粘り気があります。

パチュリー精油の香りの特徴

お香のような落ち着きのある甘い香りです。土のような香り、墨汁のような香りと表現されることもあります。パチュリーは香りの持続時間がとても長く、布などに付着すると数日間香り続けることもあります。

パチュリーの香料・原料データ

英名 Patchouli パチュリー
和名
学名 pogostemom cablin ポゴステモン カブリン
別名 パチョリ、藿香(カッコウ)
科名 シソ科
産地 インド、マレーシア、インドネシア、フィリピンなど
精油の抽出部位
ノート * ベース
精油の主な成分 パチュロール、δ-グアイエン、α-グアイエン、α-パチュレン、セイケレン、β-カリオフィレン、β-パチュレン、ポゴストールなど
ブレンド相性 ラベンダーなどフローラル系の香りやグレープフルーツなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

スポンサーリンク

パチュリーの活用法

パチュリーだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、パチュリーの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
パチュリー・・・1滴

コットンに精油のパチュリーを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・2滴

ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。  

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
パチュリー・・・3滴

無水エタノールに精油のパチュリーを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
グレープフルーツ・・・12滴

グレープフルーツは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

パチュリーの禁忌・注意点

・妊娠中の方
パチュリーに含まれるパチュロールは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの分泌の変動は妊娠の維持や出産に関わりますので妊娠中の方は使用を控えてください。


パチュリ(Patchouli)10ml
精油 エッセンシャルオイル アロマ

スポンサーリンク