精油マンダリンの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点
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マンダリンはミカン科の樹木で、日本のミカンによく似た果実が実ります。
マンダリンという名前は、元々樹木の名前ではなく、中国の清王朝時代に官僚という意味で使われていた言葉で、サンスクリット語で大臣、王の顧問という意味のmantrin(マントリン)が語源だと言われています。
清王朝時代の官僚の服がオレンジ色であったことから、同じ色の果実をつけるミカン科の樹木をマンダリンと呼ぶようになったと言われています。
マンダリンの果実は甘みが強く主に食用として活用されていますが、果皮に甘い香りがあり食品用添加物や精油(香料)としても人気があります。
マンダリン精油は他の柑橘に比べると、まろやかで甘い香りが特徴で、緊張や不安の緩和に役立つ香りとされています。
ここではマンダリンとはどのような植物か?マンダリンの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
目次
マンダリンってどんな植物?
マンダリンはインド原産の常緑樹で、現在は世界各地に分布しています。
樹高は4m程度、枝は細く、果実が実ると重みで垂れ下がります。
葉の長さは8~15㎝、幅は5㎝程度で、先端の尖った楕円形です。表面は緑色でやや光沢があり、裏面は白っぽい緑色です。
花は白色で、花びらは5枚、枝先に数個まとまって咲き、花が終わると緑色の果実が実ります。果実は成熟すると外皮、果肉ともにオレンジ色になり、大きさは5~10㎝、まん丸い果実を少し潰したような、やや平べったい円形です。外皮は薄くて柔らかく、手で容易に剝けるほどです。
マンダリンの使い方・活用法の歴史
マンダリンは1~2世紀頃には中国で薬として活用されていたと言われています。
この頃に書かれたと考えられている神農本草経(シンノウホンゾウキョウ)という薬物書に橘柚(キツユウ)という薬物が記載されており、これがマンダリンのことだと考えられています。
この橘柚が後に陳皮(ちんぴ)と呼ばれるようになり、健胃作用、鎮咳作用がある漢方薬として現在も活用されています。
中国の清王朝時代(1616~1912)には、皇帝への献上品としても活用されていたそうです。
ヨーロッパには18世紀に伝わり、マンダリンの甘い味が上流階級の間で人気となったそうです。
フランスでは当時の皇帝ナポレオン・ボナパルトがマンダリンをとても気に入り、フルクロアという人物に依頼してフランスのブランデー、コニャックにマンダリンを漬け込んだリキュールを作成し、食後酒として飲んでいたそうです。
このリキュールは一時作られなくなったそうですが、19世紀にフルクロアが残していたレシピが再現され、現在はフルクロアの子孫が作った会社、フルクロア社からナポレオンマンダリンという名前で販売されています。
日本には16世紀、安土桃山時代に中国から伝わり、主に食用として活用されていたと言われています。
現在はサガマンダリンやカラマンダリンなど様々な品種のマンダリンが栽培されています。
現在は世界各地で主に食用として活用されており、生食としてだけではなく、清涼飲料水や飴の風味付けを目的とした食品用添加物としても活用されています。
香水用香料としても活用されており、エルメスのオードゥマンダリンアンブレ オーデコロンやゲランのアクアアレゴリア マンダリンバジリック オーデトワレなどの高級香水にも配合されています。
陳皮末 500g
小島漢方 粉末 ちんぴ末
リキュール フルクロア マンダリン
ナポレオン 700ml liqueur
エルメス オー ドゥ マンダリン アンブレ
オーデコロン 100ml 香水 レディース
HERMES EAU DE MANDARINE AMBREE EDC
ゲラン アクア アレゴリア
マンダリン バジリック オーデトワレ 75ml
マンダリン レッド5.9ml
アロマ 精油 エッセンシャルオイル
マンダリン精油の特徴
マンダリン精油の抽出方法
マンダリンの果皮から圧搾法で精油を抽出します。精油は濃いオレンジ色~茶色です。
マンダリン精油の香りの特徴
甘いミカンの香りです。他の柑橘と比べると少しまったりとした、重みのある香りです。
マンダリン精油の香料・原料データ
英名 | Mandarin マンダリン |
和名 | – |
学名 | Citrus reticlata キトルス レティクラタ |
別名 | – |
科名 | ミカン科 |
産地 | イタリア、アルゼンチン、インド、中国など |
精油の抽出部位 | 果皮 |
ノート * | トップ~ミドル |
精油の主な成分 | リモネン、γ-テルピネン、ミルセン、α-ピネン、β-ピネン、リナロールなど |
ブレンド相性 | どの系統の香りとも相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
マンダリン精油の活用法
マンダリンだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、マンダリンの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
マンダリン・・・2滴
コットンに精油のマンダリンを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
ベンゾイン・・・1滴
ベンゾインは使用上の禁忌事項はとくにありません。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
マンダリン・・・8滴
無水エタノールに精油のマンダリンを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
マートル・・・4滴
マートルは文献によっては妊娠初期の使用が禁忌となっておりますので、妊娠4か月位までは使用を控えてください。
入浴剤
精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。
【レシピ】
天然塩・・・30g
マンダリン・・・1滴
計量した天然塩に精油のマンダリンを加えよく混ぜます。浴槽に入れたらお湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・2滴
ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。
マンダリン精油の禁忌・注意点
マンダリン精油の使用上の禁忌・注意点はとくにありません。