ペパーミント(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油ペパーミントの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

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ペパーミントはスペアミントとウォーターミントが自然交配して生まれたミントの一種です。

ミントとはハッカ属シソ科の植物の総称ですが、その語源はギリシア神話に出てくるmenthe(メンテ)という妖精の名前で、「mentheが、女神の嫉妬により草に変えられ、良い香りを持つ草になった」という神話から名づけられたと言われています。

ペパーは英語で胡椒を意味するPepper(ペッパー)のことで、食べると胡椒のようにピリッと刺激的な味がするミントという意味合いで名づけられたそうです。

ペパーミント精油も少し刺激感のある、クール、涼しげ、と表現されることも多い香りで、資生堂が行った香料と体感温度の変化に関する実験によると、ペパーミント精油の香りを嗅ぐと体感温度が4℃下がるという結果が出ています。

また、ペパーミントの成分であるメントールは蚊や蟻が嫌いな香りであることから、虫よけに役立つと言われており、暑さや虫に悩む夏の時期におすすめの精油です。

ここではペパーミントとはどのような植物か?ペパーミントの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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ペパーミントってどんな植物?

ペパーミントはヨーロッパ原産の多年草です。
現在はアメリカやアジア、オセアニアに分布しており、特にアメリカで商業的な栽培が盛んに行われています。

草丈は20~60㎝程度、葉は先端の尖った楕円形で、葉の周囲にノコギリの歯のような細かい切れ込みが入っています。

ペパーミントには茎が緑色のホワイトペパーミント(白薄荷)と紫色のブラックペパーミント(黒薄荷)という品種があります。ブラックペパーミントの方がやや強い香りで、病害虫や気候変化に対する抵抗力が強く丈夫、という特徴がありますが、一般的にはこの2つの品種は区別されず、単にペパーミントとして流通しています。

花は白~ピンク色で、複数の花が茎の先端部に穂のような形になって咲きます。

非常に繁殖力の強い植物で、種だけではなく、地下茎を伸ばすことでも繁殖していきます。

家庭で栽培する際は、地植えにすると地下茎を伸ばして庭全体に繁殖してしまうため、鉢やプランターでの栽培が適しています。

ペパーミントの使い方・活用法の歴史

ペパーミントは紀元前から活用されており、古代ヘブライ人は家の床にペパーミントを敷き詰め、その上を歩くことで部屋を香らせていたそうです。

古代ローマ時代には風呂に入れて香りを楽しんだり、ソースやワインの香り付けに活用したり、来客時にはテーブルにペパーミントを擦りつけて、ミントの香りがするテーブルで客をもてなしていたそうです。

中世ヨーロッパではグルートとして活用されるようになりました。グルートとはビールを作る際にホップと一緒に入れるハーブの総称で、苦みや香りをつけることや、製造過程で雑菌が増えることを防ぐ目的で使われていたそうです。

当時、グルートは領主や教会の財源の一つであったため、ペパーミントは領主の畑や教会内で販売を目的として栽培されていたそうです。
また、同時代にイギリスで活躍した薬剤師ニコラス・カルペパーは、腹部の張りや嘔吐など消化器の不調に役立つ薬草として活用していたそうです。

16世紀頃になるとイギリスに精油の蒸留技術が伝わり、精油が抽出されるようになったことで香料としても活用されるようになりました。
現在は世界各地で食材やハーブ、香料として活用されています。

香料としてはオーラルケア製品やシャンプーなどの日用品や、お菓子やリキュールに使う食品用として活用されており、代表的な製品にバカルディ社のペパーミントジェットやドーバー社のクレームドミントグリーンがあります。

香水用香料としても活用されており、エリザベスアーデンのグリーンティーやダビドフのクールウォーターなど、主にユニセックス系、メンズ系の香水に配合されています。

また、天然の虫よけ剤として、虫よけスプレーの成分としても活用されています。

ペパーミント精油の特徴

ペパーミント精油の抽出方法

ペパーミントの葉や花、茎から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄黄色~薄オリーブ色です。

ペパーミント精油の香りの特徴

少し鼻に刺激を感じるような、爽やかでシャープな香りです。ハッカに似ていますが、ハッカよりわずかに甘さあります。

ペパーミント精油の香料・原料データ

英名 Peppermint ペパーミント
和名 西洋薄荷 セイヨウハッカ
学名 Mentha piperita メンタ ピペリタ
別名 胡椒薄荷 コショウハッカ
科名 シソ科
産地 アメリカ、モロッコ、フランス、イタリアなど
精油の抽出部位 全草
ノート * トップ
精油の主な成分 メントール、メントン、1.8シネオール、酢酸メチル、イソメントン、メントフラン、リモネン、β-ピネン、α-ピネンなど
ブレンド相性 ラベンダーなどフローラル系の香りやオレンジ・スイートなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ペパーミントの活用法

ペパーミントだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ペパーミントの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
ペパーミント・・・2滴

コットンに精油のペパーミントを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・1滴

オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ペパーミント・・・5滴

無水エタノールに精油のペパーミントを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・10滴

ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。

ペパーミントの禁忌・注意点

・妊娠中、授乳中の方、小児への使用
ペパーミントに含まれているメントンは神経毒性が示唆されているケトン類という成分です。妊娠中、授乳中の方、小児への使用は控えてください。

・てんかん発作を起こしたことのある方
ペパーミントに含まれているメントンは中枢神経を刺激し、てんかん発作を誘発する可能性があります。てんかん発作を起こしたことがある方は使用を控えてください。

・高濃度での使用、長期連用について
ケトン類は高濃度で使用するとめまいなどの症状を起こす可能性がありますので、レシピの濃度を上限として使用してください。また、長期間の連用により肝臓や腎臓にダメージを与えるとされていますので、連続しての使用は長くても一週間程度としてください。

・敏感肌の方
ペパーミントには1.8シネオールやリモネンなど皮膚刺激を与える可能性のある成分が複数ふくまれていますので、敏感肌の方は使用を控えてください。

・高血圧の方
ペパーミントは血圧変動に影響を与える可能性がありますので、高血圧の方は使用を控えてください。

・過多月経の方
ペパーミントは月経量を増加させる可能性がありますので、過多月経の方は使用を控えてください。


ペパーミント Peppermint 10ml 天然100%
アロマ エッセンシャルオイル 精油

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