オウシュウアカマツ(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

精油オウシュウアカマツの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

[本ページはプロモーションが含まれています]

オウシュウアカマツは、日本人にとってなじみ深い爽やかな松の木の香りがするため老若男女に好まれる人気の高い精油です。

アロマセラピーにおいては、松の英語名であるパイン、という名前で呼ばれることも多いです。

ここではオウシュウマツとはどのような植物か?使い方の歴史、オウシュウアカマツの精油の香りや特徴、使い方・活用法、使用時の注意点などについて紹介します。

スポンサーリンク


オウシュウアカマツってどんな植物?

オウシュウアカマツはマツ科の常緑針葉樹です。とても呼び名が多い樹木で、ヨーロッパアカマツ、ロシアアカマツ、スコッチパイン、ノルウェーパイン、レッドウッド、ヨーロピアンレッドウッドなどと呼ばれています。

アロマセラピーにおいてオウシュウアカマツを指すときは、スコッチパインという名前で呼ぶことが多いです。

樹高は20m~40m程度、針葉と呼ばれる針のような形の葉を持ち、球果をつけます。球果とはマツ科やスギ科の植物などがつける実のことで、マツ科の場合は松かさ、松ぼっくりと呼ばれるものです。

オウシュウアカマツは漢字で書くと欧州赤松。ヨーロッパ全域からロシアにかけての広い地域に分布している松で、かつてはスコットランドに大量に自生し、スコットランドの国木になっています。

オウシュウアカマツの使い方・活用法の歴史

現在はクリスマスツリーにはモミの木を使うことが主流ですが、1980年頃まではアメリカではオウシュウアカマツがポピュラーなクリスマスツリーであったと言われ、ドイツなどではオウシュウアカマツは今もクリスマスツリーとして活用されていますが、モミの木に比べると葉が長いため飾りがつけにくく、活用される機会は少なくなってきたと言われています。

アカマツは松の中でも松ヤニを多く含む種類であるためかオウシュウアカマツは松ヤニの利用や、タール、パルプや建材など商業用の木材としても古くから各地で重宝されており、現在も建築用材や土木用材として幅広く活用されています。

オウシュウアカマツ精油の特徴

オウシュウアカマツ精油の抽出方法

オウシュウアカマツの精油は基本的に針葉を水蒸気蒸留法で抽出しますが、精油の抽出に針葉だけ使う場合や球果や小枝も使う場合、球果のみから抽出する場合があります。

木部から抽出した精油もあると言われておりますが、皮膚刺激が強いとされており、アロマセラピーには用いません。

精油の色は無色~薄黄色です。

オウシュウアカマツはどんな香り?香りの特徴

オウシュウアカマツは森林浴をしている時のような爽やかな香りがしますが、時間が経つと、少し甘みのある香りに変化していきます(芳香分子の揮発する速さが違うので、時間によって香りが変わります。最初に揮発するのが早いトップノートの香りが感じられ、それから徐々に揮発するのが遅いミドル、ベースノートの香りが感じられます。)。

ブレンドするときは、柑橘系や花の香りなど様々な系統の香りと合わせて楽しむことができますが、特に樹木系やスパイス系の香りと相性がいいです。

オウシュウアカマツ以外から採れるパイン精油

オウシュウアカマツはパインという名前でも呼ばれていますが、名前にパインが使われている精油には、ヨーロッパクロマツから採れるブラックパイン、モンタナマツから採れるドゥオーフパイン、ダイオウマツから採れるロングリーフパインなどいくつかあります。

これらの精油は刺激性や毒性が強いため、アロマセラピーではあまり使いません。

オウシュウアカマツを買うときの注意

オウシュウアカマツはパインニードルという名前で販売されていることもあります。球果や枝を使わず、針葉だけで作られた精油をパインニードルと呼ぶ、と言われていますが明確な決まりはなく、実際はパインという名前でも針葉だけで作られているものもありますし、パインニードルという名前であっても針葉以外の部位を使っている精油もあります。

球果だけで作られた精油や、球果や枝が入っている精油は特に問題はないのですが、木部からのみ抽出されたものは刺激性などが強く、アロマセラピーには適していません。

精油の抽出部位はラベルに記載されていますので、オウシュウアカマツの精油を買う時は、精油の名前や学名だけでなく、抽出部位も確認してください。

オウシュウアカマツのデータ

英名 Scots Pine、Scotch pine
学名 Pinus Sylvestris
科名 マツ科
産地 オーストリア、フランス、スコットランドなど
精油の抽出部位 針葉(球果や小枝が含まれる場合もあり)
ノート * ミドル
精油の主な成分 α-ピネン、β-ピネン、リモネン、カンフェン、酢酸ボルニル、δ-3-カレンなど
ブレンド相性 ユーカリやティートリーのような樹木系、クローブやシナモンなどのスパイス系と相性が良いです。
禁忌・注意 妊娠中の方は使用を控えてください。
乳幼児への使用は控えてください。
敏感肌の方は注意して使用してください。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

スポンサーリンク

オウシュウアカマツの使い方・活用法

オウシュウアカマツの精油だけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることで、より香りが豊かになり、効果的に活用できます。柑橘系の精油と合わせると、甘さが緩和され、親しみやすい香りになります。

ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、オウシュウアカマツの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項の両方を確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じたり、肌に合わないと感じた場合は使用を中止してください。

台所の臭い対策のための重曹アロマ

雑菌の繁殖を抑える作用を持つオウシュウアカマツと重曹を使って気になる生ごみの臭いを軽減します。三角コーナーや生ごみを捨てた袋など、臭いの気になる場所に精油を加えた重曹を振りかけます。振りかける量は、三角コーナーくらいの大きさであれば大さじ2~3杯程度を目安として使用してください。
肌につけるには濃い濃度ですので使用時は重曹を肌につけないよう注意してください。

【レシピ】
重曹・・・100g
オウシュウアカマツ・・・10滴

計量した重曹にオウシュウアカマツを加え、よく混ぜます。粉のまま使います。オウシュウアカマツを加えた重曹は蓋のある遮光性の容器に入れ、風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。保管した重曹は1か月程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ティーツリー・・・10滴

ティーツリーは優れた殺菌作用を持ち、オウシュウアカマツとブレンドすることで、より強力に雑菌の繁殖を抑えます。ティーツリーは敏感肌の方は肌に刺激を感じる場合があります。ティーツリーをブレンドした重曹が肌につかないよう注意してください。

ルームスプレー

気分を変えたい時、空間に数回スプレーしてください。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってからお使いください。香りを楽しむことを目的にしており、お肌につけるには少し濃い濃度となっています。スプレーはお肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
オウシュウアカマツ・・・4滴

無水エタノールに精油を混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
・カルダモン・・・3滴

カルダモンは皮膚に塗布すると、肌の敏感な方は刺激を感じる場合があります。ブレンドするときは肌に触れないよう注意してください。

オウシュウアカマツの禁忌・注意点

・妊娠中の方、乳幼児
オウシュウアカマツは刺激性の成分が入った精油になります。安全のため、妊娠中の方や、乳幼児への使用は控えてください。

・敏感肌の方
敏感肌の方は刺激を感じる場合があります。使用中に肌に異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、ぬるま湯で洗い流してください。