チェストツリー(バイテックス)アロマ精油・エッセンシャルオイルの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

アロマ精油・エッセンシャルオイル

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チェストツリー(バイテックス)はライラックに似た美しい花を咲かせる植物で、日本では明治時代から観賞用植物として親しまれています。

ヨーロッパでは伝統的に禁欲のハーブとして使われていましたが、現在は女性の不調の改善に役立つハーブとして活用されています。

チェストツリーは精油としてはあまり活用されていませんが、精油も女性の不調の改善に役立つのではないか、と考えられています。

ここではチェストツリーとはどのような植物か?チェストツリーの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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チェストツリー(バイテックス)ってどんな植物?

チェストツリー(バイテックス)は南ヨーロッパや中央アジアが原産の低木です。かつてはクマツヅラ科の植物に分類されていましたが、1998年以降はシソ科に分類されるようになりました。

樹高は3m程度で、葉は長さ10㎝程度、幅1.5㎝程度で、茎の先端に5~9枚放射線状についており、先端は尖ってヘンプの葉や朝鮮人参の葉の形に似ています。落葉樹であるため、気温が5℃以下になると落葉し、温かくなると新しい葉が生えてきます。

花は唇形花(シンケイカ)と呼ばれる唇のような形で、枝の先端に複数の花が集合するように咲きます。花の色は一般的には紫~薄紫ですが、白色の花をつけるシルバースパイア、ピンク色の花をつけるロゼアという品種もあります。

花の後には直径5mm程度の胡椒に似た実をつけます。

チェストツリー(バイテックス)の名前の由来

チェストツリーという英名は日本語に直訳すると純潔の木という意味で、チェストツリーが優れた制淫作用を持つハーブとされていたことから名付けられたと言われています。

もう一つの呼び名であるバイテックスはラテン語で結ぶ、編む、という意味のvieo(ウィエオ)が語源であり、枝が曲げやすいこと、編みかごの材料になっていたことが理由だと言われています。

和名の西洋人参木(セイヨウニンジンボク)は、葉の形が朝鮮人参に似ていることから、ヨーロッパから来た朝鮮人参に似た木、という意味で名づけられたそうです。

チェストツリー(バイテックス)の使い方・活用法の歴史

チェストツリー(バイテックス)は紀元前400年頃から薬草として活用されており、古代ギリシャの医師ヒポクラテスは子宮の出血に対してチェストツリーの葉を浸したワインを飲ませていた、と言われています。

また古代ローマの博物学者プリニウスは著書「博物誌」に茎や葉を制淫剤として使ったと書いているそうです。

中世ヨーロッパでは胡椒の代用品や、制淫作用を持つ禁欲のためのハーブとして活用されていたそうです。

16世紀に活躍したイギリスの植物学者ジョン・ジェラードは自身の著書の中で禁欲のための完璧なハーブと紹介しており、彼が英語で純潔の木を意味するチェストツリーという名前を付けたと言われています。

この頃、修道院では修道僧が貞潔の誓いを守るためにバイテックスチェストツリーを使っていたそうです。

日本には明治時代に伝わり、主に観賞目的で栽培されるようになりました。

現在は世界各地で月経など女性特有の不調の改善に役立つハーブとして活用されており、ドイツでは医薬品として扱われています。

日本では健康食品として、佐藤製薬が女性の不調のサポートを目的としたサトウチェストツリーを販売しています。

チェストツリー(バイテックス)精油の特徴

チェストツリー(バイテックス)精油の抽出方法

チェストツリー(バイテックス)の種子や葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は濃い黄色です。

チェストツリー(バイテックス)精油の香りの特徴

爽やかな草の香りにほんのり胡椒のようなスパイシーな香り加わったような香りです。

チェストツリー(バイテックス)香料・原料データ

英名Vitex バイテックス
Chaste tree チェストツリー
和名西洋人参木 セイヨウニンジンボク
学名Vitex agnus-castus ウィテクス アグヌス-カストゥス
別名モンクペッパー、ヘンプツリー
科名シソ科(クマツヅラ科)
産地トルコなど
精油の抽出部位種子、葉
ノート *トップ
精油の主な成分1.8-シネオール、α-ピネン、β-カリオフィレン、リモネン、ミルセン、サビネン、β-ファルネセン、酢酸テルピニル、テルピネン-4-オールなど
ブレンド相性ラベンダーなどフローラル系の香りやオレンジ・スイートなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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チェストツリー(バイテックス)の活用法

チェストツリー(バイテックス)だけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、チェストツリーの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
チェストツリー・・・2滴

コットンに精油のチェストツリーを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・1滴

オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
チェストツリー・・・5滴

無水エタノールに精油のチェストツリーを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・10滴

ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。

チェストツリー(バイテックス)の禁忌・注意点

・妊娠中の方
チェストツリーに含まれているβ-カリオフィレンは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠の維持や出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。

・授乳中の方
チェストツリーの授乳中の使用については文献によって賛否が分かれています。安全性が確認されているとは言えませんので授乳中の方は使用を控えてください。

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