[本ページはプロモーションが含まれています]
ウコンにはいくつかの品種がありますが、精油の原料として活用されているのは日本で秋ウコン、英語ではターメリックと呼ばれている品種です。
ターメリックという名前の由来はラテン語のテラ・メエリタ(素晴らしい大地)で、その理由は大地の中にある根の部分が優れた生薬、染料として活用されていたためだと言われています。
ウコンからはショウガのようなスパイシーな香りの精油が抽出されますが、精油としては英名のターメリックの方で呼ぶことが一般的です。
ウコン(ターメリック)精油には、使い方によっては体に悪影響を与える可能性があるケトン類という成分が多く含まれているため上級者向けの精油ではありますが、消化不良で調子が悪い時に役立つ香りとされています。
ここではターメリック(ウコン)とはどのような植物か?ターメリック(ウコン)の精油の香りや特徴、使い方・活用法や使用する時の注意点などについて紹介します。
ターメリック(ウコン)ってどんな植物?
ウコンはインドが原産地と言われている、ショウガ科の多年草です。
ウコンは高温多湿を好む植物で、現在はインドや中国やインドネシアなどで栽培されています。日本でも栽培は可能で、沖縄や鹿児島など温かい地域で栽培されています。
ウコンの背丈は1m程度で、地中に根茎と呼ばれるショウガのような塊を作ります。この根茎は黄色~オレンジ色で、ハーブや精油としてだけではなく、染色の原料としても活用されます。
ウコンには多くの種類がありますが、主に流通しているものは春ウコン(ワイルドターメリック)、秋ウコン(ターメリック)、紫ウコン(ゼドアリー)の3つです。
ターメリック(ウコン)の使い方・活用法の歴史
ウコン活用の歴史は古く、日本では邪馬台国時代の書物に、中国にウコンを献上したことが記載してあると言われています。
ウコンはインドの古典医学書や中国の最古の医学書の中にも登場しており、痛みの緩和などに効果のある植物として紹介されているそうです。
また、ヒンドゥー教においてウコンは神聖な植物とされており、お守りや儀式に使う布はウコンで染色をしていると言われています。
現在の日本ではカレーのスパイスやたくあんの着色料、健康食品など様々な形で活用されています。
また、栽培の盛んな沖縄にはウコンを煎じた「うっちん茶」という飲み物があります。
うっちんとは、ウコンの沖縄での呼び名です。古くから健康に役立つとされてきたウコンを日常的に摂取しやすいお茶という形にして、疲れたときや、お酒を飲みすぎてしまった時などに飲んでいるそうです。
このうっちん茶に使われているウコンは秋ウコンである場合が多いようです。
ターメリック(ウコン)精油の特徴
ターメリック(ウコン)精油の抽出方法
ターメリック(ウコン)の精油は、根茎を乾燥させてから、水蒸気蒸留法で精油を抽出します。
根茎と同じ黄色~オレンジ色の精油が抽出されます。
ターメリック(ウコン)精油の香りの特徴
ターメリック(ウコン)はスパイシーな香りのする精油です。カレー屋さんの香り、と表現されることもありますが、カレーよりもフレッシュな香りで、少し生姜に似ているような香りがします。
ブレンドするときは、主役として使うよりは、主役の精油にアクセントをつけるようなサポートの香りとして取り入れる使い方がおすすめです。
強い甘みのあるイランイランや、酸味のある柑橘系、ターメリック(ウコン)と同じ系統のスパイス系の精油と相性が良いです。
ターメリック(ウコン)精油の安全性
ターメリック(ウコン)の主成分はケトン類のターメロンという成分です。
ターメリック(ウコン)にはターメロン以外にも複数のケトン類が含まれており、全てのケトン類を合わせると精油の全成分の4割程度をケトン類が占めています。
数多くある精油の中でも、これだけ大量にケトン類を含有している精油は非常に珍しいです。
ただケトン類自体が珍しい成分というわけではなく、微量~少量含有している精油はたくさんあります。
ケトン類には神経毒性があるため使い方には注意が必要です。
ケトン類は少量であれば、神経毒性の症状は軽度ですみ、めまいのような不調感を感じる程度で大きな問題はないとされています。
しかし、ケトン類を大量に吸収し神経毒性の症状が重症なると昏睡状態にまで陥るとされています。
さらに、ケトン類は体に長く留まりやすい成分と言われており、長期間の連用などにより慢性中毒となると、肝臓や腎臓にダメージを与えるとされています。
このようにケトン類は神経毒性という危険性を持っていますので、連続しての使用は長くても2~3日程度とし、希釈して低い濃度で使用してください。
ターメリック(ウコン)精油の香料・原料データ
英名 | Turmeric(ターメリック) |
和名 | 鬱金(ウコン) |
学名 | Curcuma longa(クルクマ ロンガ) |
別名 | クルクマ、ウッチン、姜黄(キョウオウ) |
科名 | ショウガ科 |
産地 | インド、中国、インドネシアなど |
精油の抽出部位 | 根茎 |
ノート * | ミドル |
精油の主な成分 | ターメロン、α-ターメロン、シネオール、ジンジベロン、アトラントンなど |
ブレンド相性 | カルダモンなどスパイス系やオレンジ・スイートなどの柑橘系、イランイランなど甘みの強いフローラル系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ターメリック(ウコン)の活用法
ターメリック(ウコン)だけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
レシピを活用する際は、ターメリック(ウコン)の使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ターメリック(ウコン)・・・2滴
コットンに精油のターメリック(ウコン)を垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
カルダモン・・・1滴
カルダモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ターメリック(ウコン)・・・5滴
無水エタノールに精油のターメリック(ウコン)を混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・6滴
オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ターメリック(ウコン)の禁忌・注意点
・妊娠している方、授乳している方
多量に使うと、神経毒性が心配される精油です。胎児や赤ちゃんへの影響を考慮し、安全のため使用を控えましょう。
・小児、乳幼児
刺激の強い精油です。体の小さな子供への使用は控えましょう。
・肌につけて使う時
皮膚に刺激を与えることがあります。使用する時は1%以下の濃度で使用しましょう。肌に刺激を感じたときはすぐにぬるま湯で流しましょう。
・肝臓に持病のある方
ターメリック(ウコン)は肝臓の働きを活性化させる作用があるため、肝臓が弱っている状態で使うと肝臓を無理に働かせてしまい、疲労させてしまう可能性があると言われています。肝臓疾患をお持ちの方は使用を控えましょう。