ネロリ(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油ネロリの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

[本ページはプロモーションが含まれています]

ネロリとは特定の植物の名前ではなく、柑橘類の花の総称です。

ネロリ精油と呼ばれる精油には、ビターオレンジの花から採れるネロリ・ビガラード、レモンの花から採れるネロリ・シトロニエ、スイートオレンジの花から採れるネロリ・ポルトガルなどがありますが、ネロリ・ビガラード以外はほとんど流通しておらず、一般的にネロリ精油と呼ぶ時にはネロリ・ビガラードを指します。

採油率が低いため高価な精油ですが、ネロリ精油の爽やかな花の香りは、甘い花の香りが苦手な方にも受け入れやすく、人気の高い精油の一つです。

ここではネロリとはどのような植物か?ネロリの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

スポンサーリンク

ネロリってどんな植物?

ビターオレンジは原産地がインドやヒマラヤ、中国とされている常緑樹で、現在はアメリカやヨーロッパにも分布しています。日本では静岡や和歌山など温暖な地域で栽培されています。

樹高は4m程度、葉の形は卵型で、表面に少し光沢があります。

枝には小さな棘があり、枝の先に白い花を咲かせます。

果実の大きさは直径7~8㎝程度、重さは250~300g程度で、熟すとオレンジ色になります。

ビターオレンジから採れる精油

ビターオレンジの花からはネロリ精油が採れますが、果皮からはオレンジ・ビター、葉や小枝からはプチグレンという精油が採れます。これらの精油は原料が同じ植物であるため同じ学名を持っています。

ネロリの名前の由来

ネロリという名前は、イタリアのネロラ公国の公妃が愛用していたことからnerola(ネロラ)が語源になっているという説と、スペイン語でオレンジを意味するnaranja(ナランハ)が語源であるという説があります。

ネロリの使い方・活用法の歴史

ビターオレンジは10~11世紀頃にアジアからヨーロッパに伝わったと言われており、12世紀末にはスペインでネロリ精油の原料とするために栽培されていたそうです。

17世紀にはネロリの語源とも言われているイタリアのネロラ公国で、領主ドン・フラヴィオ・オルシニが城に自生するビターオレンジからネロリ精油を抽出し、妻アンナ・マリアに贈っていたと言われています。
アンナ・マリアは革手袋にネロリ精油を染みこませて香らせたり、香水やバスオイルとして使っていたそうです。

17世紀末にドイツのケルンで作られた、ケルンの水という香水にもネロリ精油が配合されています。ケルンの水は世界最古の香水と言われており、ナポレオンやゲーテも愛用していたそうです。

ケルンの水は、現在は4711という名前でドイツで製造、販売されています。

日本での活用の歴史は特にありませんが、現在は日本でも精油が作られています。

現在ネロリは主に香水用香料として活用されており、ブルガリのアクアプールオムマリンや、ゲランのアクアアレゴリアなどの高級香水に配合されています。

ネロリ精油の特徴

ネロリ精油の抽出方法

ネロリの花から水蒸気蒸留法や有機溶剤抽出法、冷浸法(アンフルラージュ法)で精油を抽出します。
有機溶剤抽出法で抽出されたものはネロリアブソリュートと呼びます。
冷浸法(アンフルラージュ法)は作業に多大な労力と費用が掛かるため、現在はほとんど行われていません。

どの抽出法であっても性質に大きな違いはなく、色は薄黄色です。

ネロリ精油の香りの特徴

甘い花の香りに爽やかな柑橘の香りやわずかな苦みが加わったような香りです。

ネロリの香料・原料データ

英名 Neroli ネロリ
和名 橙 だいだい
橙花 とうか
学名 Citrus aurantium キトルス アウランティウム
別名 ネロリ・ビガラード、オレンジフラワーオイル
科名 ミカン科
産地 チュニジア、モロッコ、フランス、イタリア、アルジェリアなど
精油の抽出部位
ノート * トップ~ミドル
精油の主な成分 リナロール、リモネン、β-ピネン、α-ピネン、酢酸リナリル、ネロール、α-テルピネオール、ネロリドール
ブレンド相性 レモンなど柑橘系の香りやジャスミンなどフローラル系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

スポンサーリンク

ネロリの活用法

ネロリだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ネロリの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
ネロリ・・・2滴

コットンに精油のネロリを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。

【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・1滴

ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ネロリ・・・5滴

無水エタノールに精油のネロリを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
レモン・・・10滴

レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

入浴剤

精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。

【レシピ】
天然塩・・・30g
ネロリ・・・2滴

計量した天然塩に精油のネロリを加えよく混ぜます。浴槽に入れたらお湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ジャスミンサンバック・・・1滴

ジャスミンサンバックは文献によっては通経作用や、分娩を促進する働きがあるとされています。妊娠中の方は使用を控えてください。  

ネロリの禁忌・注意点

・妊娠中の方
ネロリに微量含まれるネロリドールは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠の維持や出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。


ネロリ 3ml
エッセンシャルオイル 精油 アロマ

スポンサーリンク