オポポナックス(アロマ精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

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精油のオポポナックスは、カンラン科コンミフォラ属のCommiphora erythreaという植物などから作られるものと、セリ科のOpoponax chironiumという植物から作られるものの二種類があります。

このように同じ名前でありながら、全く別の植物から作られる精油が存在することは非常に珍しいですが、どちらもアロマセラピーで使うことは少なく、主に香料として活用されています。

ここではオポポナックスとはどのような植物か?オポポナックスの精油の香りや特徴、作用、使い方・活用法、使用する時の注意点などについて紹介していきます。

 

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オポポナックスってどんな植物?

セリ科のオポポナックスは、情報が少なく不明な部分が多いので、ここではカンラン科コンミフォラ属のオポポナックスがどのような植物かについて紹介します。

カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスはオポパナックスとも呼ばれる熱帯樹木で、主にソマリアやエチオピアに自生しています。

オポポナックスという名前は特定の樹木を指すわけではなく、カンラン科コンミフォラ属に分類される樹木、またはその樹脂のことを指しています。

外見に関しては、複数の樹木が該当し、低木である、高木であるなど情報が様々で統一性がありません。

オポポナックスの名前の由来

オポポナックスという名前は、ギリシア語で樹液を意味する「opo」と治癒力があると思われる植物を意味する「panax」が語源であるとする説や、ギリシア語で汁を意味する「opo」、癒しを意味する「panax」が語源であるという説があります。

この名前の由来に関しては、昔はオポポナックスという名前はセリ科の分泌物から採取する香りを指す名前であったことや、セリ科の学名にのみ「Opoponax」という言葉が入っていることなどから、カンラン科コンミフォラ属のことではなく、セリ科のオポポナックスのみに関するものではないかと推察されます。

 

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オポポナックスの使い方・活用法の歴史

オポポナックスは、古代ギリシア時代、古代ローマ時代に宗教的な儀式で使う薫香として使われていた、と言われていますが、当時はミルラなど他の樹脂から採れる香料と混同されていたという指摘もあり、定かではありません。

また、年代は不明ですがアジア地域、中東地域ではオポポナックスの樹脂を粉末状にして、線香の材料としていたとも言われています。

香料以外の活用法としては、生産地であるソマリアでは伝統的に傷の治療や腹部の不調の緩和に使われていたと言われています。

オポポナックスは、元々はセリ科の植物の分泌液や樹脂を採取して、その香りがお香などに使われていたと言われていますが、いつの頃からか、セリ科の根やカンラン科コンミフォラ属の樹脂から精油を採取し香りを活用するようになりました。

その理由は、商業的に大量に生産するためであったという説がありますが、詳しい経緯や年代については不明です。

そのため、歴史的な活用法については当時の資料にオポポナックスと記載されていても、セリ科なのか、カンラン科コンミフォラ属なのか判別し難く、さらに近縁種の樹脂と混同されていた可能性もありますので本当にオポポナックスであったのかも定かではない部分があります。

現在、主に流通しているのはカンラン科コンミフォラ属のオポポナックスで、香料や香水の保留剤として活用されています。

オポポナックス 精油の特徴

オポポナックス精油の抽出方法

カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスは、樹脂から水蒸気蒸留法で精油を抽出し、セリ科のオポポナックスは根から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。

セリ科のオポポナックスの精油の色については情報がなく、はっきりわかりませんが、カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスの精油は薄黄色~琥珀色をしています。

オポポナックス香りの特徴

カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスは落ち着きのある甘い香りで、その甘さは少しムスクに似ている、とも言われており、芳香成分の揮発速度が遅く、香りが長く残りやすいベースノートに分類されます。

セリ科のオポポナックスは甘みのあるハーブ調の香りで、芳香成分の揮発速度が速く、瞬間的に強い香りがしますが香りの持続時間は短いトップノートに分類されています。

オポポナックスの安全性

オポポナックスはセリ科とカンラン科コンミフォラ属の特定の二つの植物からだけ採れる精油というわけではありません。

セリ科の場合はOpoponax chironiumという学名の植物、カンラン科コンミフォラ属の場合は主にCommiphora erythreaという学名の植物が精油の原料となっています。またカンラン科コンミフォラ属の場合は、Commiphora holtzianaやCommiphora myrrha Holmesという学名の植物など数多くの植物が原料となっているとされていますが、これらの植物に関しては極端に情報が少なく、植物によって成分が違うのかどうかも判別ができません。

Opoponax chironiumやCommiphora erythreaにおいても活用データはほとんどなく、安全性に対する情報が十分とは言えませんので、使用する時は皮膚に塗布する使い方ではなく、香りのみを楽しむようにしてください。

オポポナックス購入時の注意

カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスには「スイートミルラ」「ビサボロールミルラ」という別名があります。

ミルラとはオポポナックスと同じカンラン科コンミフォラ属の植物から採れる精油ですが、このミルラよりも甘い香りがする精油、ビサボロールという成分が含まれているミルラ、という意味合いで「スイートミルラ」「ビサボロールミルラ」というような別名がつけられています。

そのため、オポポナックスの精油は、オポポナックスという名前ではなくスイートミルラなどの別名だけが記載されて販売されている場合があると言われています。

別名だけで記載されている時は、本当にオポポナックスの精油なのか学名で判別することが必要ですが、オポポナックスは後ほどご紹介する香料データにある通り、複数の学名を持っているため学名で判別することが難しいです。

ちなみにミルラの学名はCommiphora myrrhaで、オポポナックスの学名と非常によく似ていますので、購入の際は間違わないようにご注意ください。

オポポナックスはセリ科、カンラン科コンミフォラ属ともに日本ではあまり流通していませんので、なかなか購入する機会はないかもしれませんが、購入する際判断に迷うようであれば、店頭で買うなら店員さんに確認してから、ネットで買うならまず問い合わせをしてから購入することをおすすめします。

オポポナックス精油の香料・原料データ

カンラン科コンミフォラ属

学名Commiphora erythrea
Commiphora holtziana
Commiphora myrrha Holmesなど
産地ソマリア、エチオピア、ケニアなど
精油の抽出部位樹脂
ノート *ベース
精油の主な成分トランス-α-ビサボレン、α-ビサボロール、δ-エレメン、β-エレメンなど
ブレンド相性フランキンセンスなどの樹脂系、イランイランなどの花の香りと相性が良いです。

セリ科

学名Opoponax chironium
産地ソマリア、ブラジルなど
精油の抽出部位
ノート *トップ
精油の主な成分サンタレン、β-ビサボレン、トランス-β-オシメンなど
ブレンド相性レモンなどの柑橘系、ラベンダーなどの花の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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オポポナックスの活用法

オポポナックスだけでも作用はありますが、他の精油を加えることで、より効果的に作用が活用でき、香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

レシピを活用する際は、オポポナックスの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じたり、肌に合わないと感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

芳香浴で香りを楽しむ時はメインで使う精油3滴に対してオポポナックス1滴、香水であればオポポナックスは全体の10%程度の量が目安となります(精油を10滴使って香水を作るのであれば、オポポナックスは1滴)。

精油の香りの強さはそれぞれですので、使用する精油によってお好みで加減をしてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・12ml
無水エタノール・・・15ml

オポポナックス(カンラン科コンミフォラ属、セリ科どちらでも可)・・・5滴

無水エタノールに精油のオポポナックスを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
・カンラン科コンミフォラ属使用の場合
イランイラン・・・3滴

イランイランは精神をリラックスさせる作用、安定させる作用があります。ブレンドすることでより良い精神状態になることが期待されます。イランイランは高濃度で使用すると吐き気や頭痛を引き起こす場合があります。高濃度のレシピではありませんが気分不快を感じたら使用を中止し、換気をしてください。血圧降下作用がありますので低血圧の方は使用を控えてください。

セリ科使用の場合
ラベンダー・・・5滴

ラベンダーはリラックスに役立つ成分を複数含んでいます。ブレンドすることでよりリラックス効果が高まることが期待されます。ラベンダーは通経作用がありますので、妊娠初期(妊娠四か月目くらい)の方は使用を控えてください。 

オポポナックスの禁忌・注意点

・妊娠中の方、授乳中の方、小児、乳幼児への使用
カンラン科コンミフォラ属、セリ科ともに精油の基本的な情報や使用データなどがあまりありません。安全のため使用を控えてください。
 
・アレルギー体質の方
カンラン科コンミフォラ属のオポポナックスはアレルギー反応を起こしやすいという説があります。アレルギー体質の方は使用を控えてください。
セリ科のオポポナックスについては特にアレルギーに関する注意は指摘されていませんが、安全性に対する情報が十分ではありませんので、アレルギー体質の方は使用を控えることをおすすめします。

・肌への使用
肌への使用データが少ない精油です。また、肌への塗布でアレルギーを引き起こすことも懸念されますので、皮膚への使用は控えてください。


フローラセント アロマティクス
オポポナックス 30ml

 
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