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ジャーマンカモミールの精油は、少し個性的でいい匂いとは言い難い香りなのですが、香りよりも作用を重視して選ぶ方も多くアロマセラピーにおいて人気の高い精油です。
ここではジャーマンカモミールとはどのような植物か?使い方の歴史、ジャーマンカモミールの精油の香りや特徴、作用、使い方・活用法やブレンドレシピ、使用する時の注意点・禁忌などを紹介します。
ジャーマンカモミールってどんな植物?
ジャーマンカモミールはキク科の植物で、草丈は30~60㎝程度、細く華奢な茎に羽のような形の葉と白い小菊のような花をつけ、花を擦るとフルーティな甘い香りがします。
ヨーロッパ原産の植物ですが、現在は世界各地で見ることができます。
ジャーマンカモミールは一年しか花を咲かせない一年草ですが、自然にこぼれ落ちた種がそのまま根付き発芽するため、一度植えれば毎年花を楽しむことができます。
ジャーマンカモミールの使い方・活用法の歴史
ジャーマンカモミールはヨーロッパでは消化器の不調の改善や皮膚や粘膜の炎症の改善などに役立つ薬草とされており、ハーブティーや、ハーブをアルコールに漬け込んだハーブチンキなどに加工して活用されています。
いつから活用されているのか定かではありませんが、四千年前位からヨーロッパ地域で民間薬として活用されていたという説もあり、ヨーロッパで最も古くから活用されているハーブ、と呼ばれることもあります。
日本には江戸時代末期頃にオランダより伝わり、オランダ語で「カミーレ」と呼ばれていたものが訛り、現在の和名の加密列(カミツレ)になったと言われています。
現在日本では、ハーブティーの原料、のど飴や化粧水などの材料として活用されています。
ジャーマンカモミール精油の特徴
ジャーマンカモミール精油の抽出方法
乾燥させたジャーマンカモミールの花から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は濃い青色です。
ジャーマンカモミール精油の色の成分
ジャーマンカモミールの精油は濃い青色をしていますが、この色はカマズレンという芳香成分によるものです。この成分はジャーマンカモミールが植物の状態の時には存在しておらず、水蒸気蒸留法で蒸留する過程でマトリシンという成分がカマズレンに変化します。
とても濃い色をしていますが、肌につけても肌が青色になることはありません。
ジャーマンカモミール精油の香りの特徴
生花はフルーティで甘い香りなのですが、精油は少しえぐみを感じるような香りがします。
精油をそのまま嗅ぐと不快な香りですが、希釈するなどして香りを薄めると生花のような甘い香りが感じられるようになります。
香りが強い精油なので、他の精油とブレンドする時は少量使う程度に留めたほうが、他の精油の香りとバランスがとりやすいです。
ジャーマンカモミール精油の香料・原料データ
英名 | German Chamomile ジャーマンカモミール |
和名 | カミツレ |
学名 | Matricaria recutita |
別名 | – |
科名 | キク科 |
産地 | ハンガリー、エジプト、ドイツ、フランスなど |
精油の抽出部位 | 花 |
ノート * | ミドル |
精油の主な成分 | カマズレン、α-ビサボロール、ビサボロールオキシドA、β-ファルネセンなど |
ブレンド相性 | ラベンダーなどフローラル系やレモンなど柑橘系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ジャーマンカモミールの活用法
ジャーマンカモミールだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
なおレシピを活用する際は、ジャーマンカモミールの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ジャーマンカモミール・・・1滴
コットンに精油のジャーマンカモミールを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・2滴
オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ジャーマンカモミール・・・3滴
無水エタノールに精油のジャーマンカモミールを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
レモン・・・9滴
レモンは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
入浴剤
精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。
【レシピ】
天然塩・・・30g
ジャーマンカモミール・・・1滴
計量した天然塩に精油のジャーマンカモミールを加えよく混ぜます。浴槽に入れたらお湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・2滴
ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月くらいまで)の方は使用を控えてください。
ジャーマンカモミールの禁忌・注意点
・妊娠中の方
ジャーマンカモミールは女性ホルモンの働きに影響するため、通経作用があるとしている文献もあります。妊娠初期(妊娠4か月目くらいまで)の方は流産を誘発する可能性がありますので使用を控えてください。
・キク科アレルギーの方
ジャーマンカモミールは抗ヒスタミン作用によりアレルギー症状を抑えるとされていますが、キク科植物に対してアレルギーを持っている方に対してはアレルゲンとなる可能性があります。ブタクサなどキク科に対するアレルギーをお持ちの方は使用を控えてください。