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ラベンサラはマダガスカルの固有植物で、木全体から甘くスパイシーな香りがするため現地では芳香樹という意味のHazo manitra(Hanozo manitra 、Havozoと記載されているものもあり。いずれも発音不明。)という名前で呼ばれています。
ラベンサラの精油は葉と樹皮から抽出されます。ただ、樹皮から抽出した精油は、毒性の強い成分を多く含んでいるため、現在はほとんど流通していません。
葉から抽出した精油は、他の精油に比べると歴史が浅く、マイナーな存在ですが、精神疲労の改善や集中したい時に適している香りとされています。
ここではララベンサラとはどのような植物か?ラベンサラの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
ラベンサラとラヴィンサラ
ラベンサラと区別しにくい精油にラヴィンサラがあります。
ラベンサラとラヴィンサラはどちらもマダガスカル原産のクスノキ科の植物で、長い間区別せずに扱われてきました。
近年区別されるようになったものの、書籍や精油販売店などでもまだ呼び名や成分などの情報が整理されておらず、ラベンサラという名前で売られている精油の中身がラヴィンサラということもある状況です。
学名も違って記載されていることがあり、学名だけで判断することも難しいのですが、ラベンサラはリモネンという成分が多くて甘くスパイシーな香り、ラヴィンサラは1.8シネオールという成分が多く鼻に抜けるような草の香り、という特徴がありますので、購入する際は成分表記や香りの説明も確認してください。
ラベンサラってどんな植物?
ラベンサラはマダガスカル原産の常緑樹で、熱帯雨林に自生しています。
樹高は20~30m、樹皮はやや赤みがかった灰色です。
葉は硬く厚みがあり、表面に光沢があり、形は先端の尖った楕円形で、葉の周囲は波打っています。
葉の付け根部分の葉腋(ヨウエキ)と呼ばれる部分から細い茎が伸び、伸びた茎に緑色の小花が複数咲きます。
ラベンサラの使い方・活用法の歴史
ラベンサラはいつから活用されているか不明ですが、マダガスカルでは風邪予防や鎮痛に良い薬草として樹皮を煮だして飲んだり、煮汁をしみこませた布を湿布にしたりして活用していたそうです。
ヨーロッパに伝わった年代や経路も不明ですが、18世紀にフランスの化学者がラベンサラの樹皮から精油を抽出し、この頃からヨーロッパのアロマセラピーで活用されるようになったそうです。年代は不明ですが、その後葉から精油が抽出されるようになり、現在では葉を原料とした精油が主流となっています。
現在は主にヨーロッパでアロマセラピーに活用されています。
ラベンサラ精油の特徴
ラベンサラ精油の抽出方法
ラベンサラの葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄い黄色です。
ラベンサラ精油の香りの特徴
甘い香りにとスパイシーな香りに、ほんのり草の香りが加わったような香りです。
ラベンサラ精油の香料・原料データ
英名 | Ravensara ラベンサラ |
和名 | ー |
学名 | Ravensara aromatica ラベンサラ アロマティカ |
別名 | アロマティカ |
科名 | クスノキ科 |
産地 | マダガスカル |
精油の抽出部位 | 葉 |
ノート * | トップ~ミドル |
精油の主な成分 | リモネン、サビネン、ミルセン、α-ピネン、β-ピネン、テルピネン-4-オール、1.8シネオール、メチルオイゲノールなど |
ブレンド相性 | ローズマリー・シネオールなどハーブ系の香りやラベンダーなどフローラル系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ラベンサラの活用法
ラベンサラだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、ラベンサラの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ラベンサラ・・・2滴
コットンに精油のラベンサラを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・1滴
ラベンダーは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月位まで)の方は使用を控えてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ラベンサラ・・・8滴
無水エタノールに精油のラベンサラを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
ローズマリー・シネオール・・・4滴
ローズマリー・シネオールは血圧を上昇させる可能性がありますので高血圧の方は使用を控えてください。また、月経量を増やす可能性がありますので過多月経の方は使用を控えてください。
神経毒性を引き起こす可能性がある成分が少量含まれていますので、妊娠中の方、てんかん発作を起こしたことのある方は使用を控えてください。
ラベンサラの禁忌・注意点
葉から抽出されたラベンサラ精油は使用上の禁忌、注意事項はありません。
樹皮抽出の精油は取り扱いに注意が必要な成分が多く含まれているため一般的には使用を推奨されていません。
また、まだ精油情報が整理されていないため精油メーカーによって成分表記に違いがあります。製品や販売サイトに禁忌事項の記載がある場合は、その禁忌事項に従って使用してください。