美白点滴は、美白成分を直接体内に送り込むことで、シミ・そばかす・くすみに働きかける美容法です。
「即効性が期待できる」ものとして女優やモデルの間でも話題になっていますが、実際にはどれぐらい効果があるものなのでしょうか。
また、点滴ということで副作用やデメリットも気になるところなので、詳しくリサーチしてみました。
美白点滴とは
美白点滴とは、別名「白玉注射」「白雪点滴」「シンデレラ点滴」などとも呼ばれる、美白を目的とした美容法です。
点滴を使って血管内に美白成分を直接送り込むというのが最大の特徴で、この方法により、美白成分の吸収率や即効性を高めることができると言われています。
美白成分が血液に乗って全身を巡るため、美白化粧品のように塗った部分にだけ作用するのではなく、全身のシミ・そばかす・くすみをケアできるところも魅力。
美意識の高いセレブの間では、日常的なケアとしてもはや習慣になっているそうです。
クリニックによって多少の違いはありますが、美白点滴には主に次のような成分が含まれています。
<グルタチオン>
グルタミン、システイン、グリシンの3つのアミノ酸で構成される成分。
抗酸化作用が強く、シミ・そばかす・くすみの原因となる細胞のサビつき防止に役立ちます。
<αリポ酸>
ビタミンCの約400倍もの抗酸化作用が期待できると言われる成分。
強力な抗酸化作用によって細胞のサビつきを防ぎ、代謝を高めて余分な老廃物を排出しやすくします。
<高濃度ビタミンC>
メラニンの生成を抑えたり、発生してしまったメラニンの還元を促したりするのに役立つ成分です。
コラーゲンの生成を助け、ハリと弾力のある素肌を作る効果も期待できます。
<トラネキサム酸>
肝斑の改善にも効果が期待できる成分で、肌の赤みを和らげるのにも役立つと言われています。
<プラセンタ>
哺乳類の胎盤から抽出した成分で、栄養価が非常に高く、ターンオーバーの促進や活性酸素の除去などに役立つと言われています。
美白点滴は1回あたり15~30分程度で終わるため、仕事や子育てなどで忙しい方でも気軽に受けられます(クリニックによっては、1時間ぐらいかけてじっくり行うところも)。
頻度は、最初の頃が週に1~2回、改善がみられてきたら1~2か月に1回程度が目安となりますので、肌の状態や体調なども考慮しながら担当医と相談して決めましょう。
美白点滴の効果・口コミ
ここからは、実際に美白点滴を試してみた方の口コミから、本当に効果があるのかどうかを検証していきたいと思います。
<3回の施術で早くも効果を実感!>
「これまでに美白点滴を3回打ちました。よく自撮りをしてインスタにも載せるのですが、フォロワーさんから、『以前に比べて顔が白くなったね』と言われることが多く、効果があったんだなと実感しています。」
↑この女性はビタミンサプリメントも併せて服用しているということなので、そちらのほうの効果も出ているかと思われますが、美白点滴3回で確かな手ごたえを感じているようです。
<美白点滴は即効性あり。でも軽い副作用も>
「前回よりちょっと時間を空けて、2週間ぶりに美白点滴をしてきました。やっぱり、即効性はあると思う。大事な仕事やデートの前には欠かせないです。ただ、終わった後で少し気持ち悪くなるのだけはなんとかならないかな……」
↑こちらの女性は、週に1~2回の頻度で美白点滴を受けているようです。
即効性を実感しているそうですが、副作用として吐き気を感じるのだとか。
<1回打っただけでは効果なし?>
「美容クリニックで美白点滴をしましたが、正直、1回だけではあまり美白効果が感じられませんでした。美容クリニックのサイトでは『即効性がある』って書いてるところが多いけど、個人差があるのかな?」
↑美白点滴に関しては「打ってすぐに効果が実感できる!」と謳っているクリニックが多いですが、こちらの方のように1度では満足できない場合もあるようです。
個人差もあるでしょうし、クリニックによって配合する成分やその質も違ってくるので、一概に「即効性がある」とは言えないかもしれませんね。
<お金がない人には無理のある美容法>
「美白点滴は手軽だし、効果もきちんと実感できたので気に入っていたのですが、先月からちょっとお給料が下がり、なかなか打ちに行けなくなってしまいました。1ヶ月以上打たずにいたら、なんだか肌にくすみが出てきたような……。続けて打つだけのお金がないと、難しい美容法かもしれません」
↑こちらの方は、経済的な問題で美白点滴を打てなくなってしまったようです。
クリニックの医師も「定期的に打ち続けることが大切」と言っているので、無理なく通える値段のところで受けたほうが良いかもしれませんね。
<肌の調子そのものが良くなる人も>
「先日、美白点滴に初挑戦しました。そんな一気に白くなるわけないよな……とは思っていたのですが、実際、1度打っただけではあまり美白効果は感じられず。でも、肌の調子自体は良くなったのか、周りから『何かした?』『すっごいツヤツヤ!』と褒められることが増えました」
↑こちらの方は、肝心の美白効果はイマイチだったものの、肌の調子が良くなったと周りに褒められたそうです。
美白点滴に配合される美容成分は肌に良いものばかりなので、美肌を目指したい人にとっても有効な手段となりそう。
美白点滴の費用・値段
即効性が期待でき、ずっと悩んできたシミやそばかす、くすみを緩和するのに役立つ美白点滴。
しかし、ネックとなるのがその値段なんですね。
なんせ、1度の施術で済むものではなく、定期的に何度も通わなくてはいけないので、せっかく効果を実感していたのに、お金が続かなくて泣く泣く継続をあきらめるなんてことも珍しくありません。
<1回あたりの費用はどれぐらい?>
美白点滴にかかる1回あたりの費用は、安いクリニックだと2,000~3,000円程度、高いところだと15,000円超えの場合もあります。
これだけ値段に差があるのは、配合する美容成分の種類や質に違いがあることだけでなく、有名クリニックでは広告宣伝費などの費用も上乗せされるからでしょう。
大手の美容クリニックはそのネームバリューと顧客の多さでなんとなく安心感がありますが、美白点滴は続けられなくては意味がないので、信頼できる個人クリニックで安く受けるのも1つの方法です。
<回数券や会員特典を利用すると割安になる>
同じクリニックで何度も美白点滴を受けるなら、回数券を購入すると少し安い料金で利用できます。
また、会員になると毎回数%の割引が受けられたり、誕生月だけお得な料金になったりするサービスもあるので、カウンセリングの際に詳しく聞いてみましょう。
<安すぎるクリニックは危険?>
美白点滴に配合される成分について、その質や安全性はそれを扱うクリニックにしか分かりません。
そのため、あまり安すぎるところは、効果の薄いものや信頼性に欠ける輸入品を使用している可能性がゼロではない! というのが怖いところ。
事前説明が曖昧だったり、質問に対して高圧的に返したりするクリニックは、念のため避けたほうが良いでしょう。
ただ、皮膚科などを本業とするクリニックが、いつも通ってくれている患者さんのために、あえて安い値段で美白点滴を提供することもあるので、クリニック全体の雰囲気や口コミなども考慮してから判断することをおすすめします。
美白点滴の副作用
美白点滴は比較的副作用の少ない美容法として知られていますが、トラブルが全く起こらないというわけではありません。
直接血管に入れるものだけに、副作用の有無や症状は大いに気になるところですよね。
美白点滴で起こり得る副作用について詳しく説明しますので、参考にしてみてください。
<吐き気>
美白点滴を受けた方の口コミには、点滴の最中や終わった後で吐き気を感じるというものが少なくありませんでした。
点滴の速度を遅らせることで改善する場合もあるそうなので、辛い時は我慢せず医師に伝えましょう。
<点滴痛>
美白点滴では腕に針を刺すのでその痛みがありますし、人によっては薬剤が入ってくることで痛みを感じる場合もあるようです。
注射の苦手な方は、事前に麻酔クリームを塗ってもらうと痛みを和らげる効果が期待できます。
点滴中の痛みについては、速度を調整したり、針を刺しているほうの腕を毛布などで温めたりすると改善する場合もあるようですので、医師に相談してみましょう。
<低血糖>
高濃度ビタミンCを含む美白点滴の場合は、体が体内に入ってきたビタミンCをブドウ糖と錯覚し、低血糖を起こすことがあります。
低血糖の具体的な症状は、めまいや冷や汗など。点滴開始後、15分以内に起こるケースが多いですが、ブドウ糖を飲むと改善するようです。
空腹状態だと余計に起こりやすくなるので、しっかり食事をとってから美白点滴を受けるようにしましょう。
<のどの渇き>
点滴中は利尿作用が高まり、のどが渇きやすくなるので、水やお茶を近くに置いておき、適度に水分補給するようにしましょう。
<頭痛>
美白点滴を受ける方の中には、軽い頭痛を感じる人もいます。
点滴の速度を遅くしたり、水分をとったりすることで改善するケースも多いようですので、医師に相談しながら対処していきましょう。
<アレルギー反応>
もともとなんらかのアレルギーを持っている方はもちろん、そうじゃない場合でも、美白点滴に含まれる成分に反応してアレルギーを起こす可能性はあります。
アレルギー体質の方はカウンセリングでそのことを医師に話しておく必要がありますし、特にアレルギーを持っていない方も、点滴中に具合が悪くなったら速やかに申し出るようにしましょう。
ちなみに、万が一アナフィラキシーショックを起こした場合に出やすい症状としては、皮膚の発赤、じんましん、呼吸困難、吐き気、意識障害などがあります。
※アナフィラキシーショック…薬や食べ物など、アレルギーを起こす物質に体が侵されることで全身性のアレルギー反応が引き起こされ、血圧低下や意識状態の悪化をいいます。
美白点滴のメリットとデメリット
美に敏感なセレブ達を中心に、女性の間で絶大な人気を博している美白点滴ですが、具体的なメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
受ける前にはメリットだけじゃなく、デメリットについてもよく考え、後悔のない選択をするようにしましょう。
<メリット1.日焼けをコントロールできる>
美白点滴にはメラニンの生成を抑え、排出を促す効果が期待できるので、日焼けをする前に打っておくとシミやそばかすを防ぐのに役立ちます。
また、高濃度ビタミンCを含むものでは、繰り返し受けることによって日焼けしにくくなったり、日焼けをしてしまった際の回復が早くなったりすると言われています。
<メリット2.肌の調子が良くなる>
美白点滴に含まれる成分により、肌細胞の再生がスムーズになったり、バリア機能が高まったりします。
そのため、ニキビができにくく治りやすい肌になる、外的ダメージに負けにくくなるといった効果も得られるようになります。
<メリット3.ダウンタイムがない>
美容皮膚科で受けられる美白メニューには「レーザー」「ケミカルピーリング」などがありますが、これらの施術にはダウンタイムがついて回ります。
どんなに効果が高い方法であっても、ダウンタイムが終わるまでは人前に出にくいので、そのことを気にして施術を我慢している方も多いでしょう。
しかし、美白点滴は副作用が出ない限りわずかな注射跡が腕に残るぐらいなので、施術を受けたその足ですぐに仕事やデートにも出かけられます。
※ダウンタイム…施術後、日常生活が制限されてから、手術前の生活を取り戻せるまでの時間のこと。
<デメリット1.プラセンタを含むものを受けると献血できなくなる>
プラセンタを含む美白点滴を受けた場合は、その後生涯にわたって献血ができなくなります。
これはヒト胎盤エキス(プラセンタ)を体内に入れることで「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」に感染する可能性があるためです。
サプリなどでプラセンタを摂る場合は問題ないのですが、美白点滴に使われるのはヒト由来の胎盤から作られる薬剤なので、献血をする予定のある方は施術を見合わせましょう。
※出典:
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb3460&dataType=1&pageNo=1
<デメリット2.費用が高額である>
美白点滴は保険適用外なので、施術を受ける際は全額自己負担となります。
おまけに効果を持続させるには最低でも1ヶ月~2か月に1度は打つ必要があるため、値段の高いクリニックだとかなりの出費が必要です。
クリニックによってはクレジットカードや医療ローンが使えることもありますので、「支払いはキツイけど、どうしても美白点滴を受けたい」という場合は相談してみてください。
<デメリット3.施術を受けられない場合がある>
美白点滴は、妊娠中または授乳中の方、心臓病の方、膠原病の方、人工透析を受けている方、高血圧の方は受けられないとされています。
万が一のトラブルを防ぐためなので、これらの条件に当てはまる場合は別の方法による美白を考えてみましょう。
また、クリニックによっては親の同意があっても20歳未満の方には施術しないこともあるので、事前によく確認してみてください。
<番外編:美白点滴には意外な効果も!?>
美白点滴に含まれるビタミン類によって体内酵素の働きが活発になり、疲れにくい体を作ることができます。
忙しくてなかなか疲れが抜けない方は、一度医師に相談してみてはいかがでしょうか。
また、お酒の飲みすぎで二日酔いになった時も、グルタチオンを含む美白点滴を打つことで吐き気が楽になるのだとか。
二日酔いを和らげるにはまず水を飲むことが大切ですが、吐き気が強い時はそれも辛いので、時間があれば美白点滴を受けて治すというのも1つの方法です。
まとめ
即効性が期待できる美白点滴は、肌の透明感を維持したい女性にとって夢のような美容法です。
メリットは大きいですが、なかなか効果が出なかったり、副作用が起きたりといったデメリットもあるので注意が必要。
費用もそれなりにかかるので、実際に受けてみた方の口コミなども参考にしながら、受けるべきかどうかをよく考えてみましょう。