ジャスミン(スペインジャスミン、コモンジャスミン)アロマ・精油・エッセンシャルオイルの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

精油ジャスミン(スペインジャスミン、コモンジャスミン)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

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ジャスミンとは、特定の植物を指す名前ではなくモクセイ科ソケイ属に分類される植物の総称で、その数は約300種類もあります。

ジャスミンの多くは、甘い香りの花を咲かせますが、その中で香料として活用されているのは、スペインジャスミン(Jasminum grandiflorum)、コモンジャスミン(Jasminum officinale)、ジャスミンサンバック(Jasminum sambac)の3品種だけです。

一般的にジャスミン精油と呼ばれるものは、スペインジャスミン、もしくはコモンジャスミンから採れる精油です。

ジャスミンサンバックからも精油はとれますが、スペインジャスミンやコモンジャスミンと香りや精油の性質が異なるため、ジャスミンサンバック精油という別の精油になります。

ここではスペインジャスミン、コモンジャスミンとはどのような植物か?スペインジャスミン、コモンジャスミンの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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スペインジャスミン、コモンジャスミンってどんな植物?

スペインジャスミンとコモンジャスミンはともに東南アジアが原産の樹高1~4m程度のつる性の低木で、スペインジャスミンは常緑植物、コモンジャスミンは落葉植物です。現在はともにヨーロッパでも栽培されています。

どちらも花は白色、花びらは五枚で、甘い香りを持っています。花は夜に開花するため日中よりも夜の方が、香りが強くなります。

なお、摘むとすぐに茶色に変色して香りが劣化するため、収穫は早朝に行われます。

スペインジャスミン、コモンジャスミンの使い方・活用法の歴史

ジャスミンは、紀元前3000年頃にはエジプトで栽培が行われており、香料として活用されていました。紀元前50年~30年頃に在位していたとされるエジプトの女王、クレオパトラ7世は体の部位ごとに異なる香料をつけていたそうですが、ジャスミンの香料を手首につけていたと言われています。

インドでは、紀元前1500年頃に成立していたとされる伝統医学のアーユルヴェーダで、熱を冷ます作用や止血作用があるとして活用されていたようです。

また、ヒンドゥー教において愛の女神であるカーマが使う矢にはジャスミンの精油が塗られており、その矢で射抜かれると恋に落ちるという伝承があり、ジャスミンを媚薬としても活用していたようです。

日本には中国から伝わったとされていますが、伝わった年代や活用法については不明です。

現在は世界各地で、主に香料として活用されており、石鹸や香水などに使われています。

なお、ジャスミンティーというお茶がありますが、これはジャスミンサンバックという品種の違うジャスミンが使われています。

スペインジャスミン、コモンジャスミン精油の特徴

スペインジャスミン、コモンジャスミン精油の抽出方法

ジャスミンの精油は花から冷浸法(アンフルラージュ法)か有機溶剤抽出法で抽出します。

有機溶剤抽出法で抽出されたものはジャスミンアブソリュートと呼びます。

冷浸法(アンフルラージュ法)は作業に多大な労力と費用が掛かるため、現在はほとんど行われておらず、流通しているジャスミン精油の多くは有機溶剤抽出法で抽出されたものです。

どちらの抽出法であっても、精油の香りや性質に大きな違いはなく、やや粘り気のある濃いオレンジ色です。

スペインジャスミン、コモンジャスミン精油の香りの特徴

ジャスミンの精油は、香りの持続時間が長く、甘いフローラル系の香りやハーブ系、動物系の香りが含まれ、何種類も精油を掛け合わせたような奥深い香りがします。

スペインジャスミン、コモンジャスミンのデータ

【スペインジャスミン】

英名 Royal jasmine  ロイヤルジャスミン
Spanish jasmine スパニッシュジャスミン
和名 大花素馨 オオバナソケイ
学名 Jasminum grandiflorum ヤスミヌム グランディフロル

【コモンジャスミン】

英名 Common jasmine コモンジャスミン
和名 素馨 ソケイ
学名 Jasminum officinale ヤスミヌム オフィキナレ

【スペインジャスミン、コモンジャスミン共通】

科名 モクセイ科
産地 モロッコ、エジプト、インド、フランスなど
精油の抽出部位
ノート * ミドル~ベース
精油の主な成分 酢酸ベンジル、安息香酸ベンジル、リナロール、シス-ジャスモン、ジャスミンラクトン、ファルネセン、ジャスモン酸メチル、インドールなど
ブレンド相性 ベルガモットなど柑橘系の香りやクラリセージなどハーブ系の香りと相性が良いです。
禁忌・注意 妊娠中の方は使用を控えてください。
子宮筋腫などエストロゲンが原因で症状が悪化する病気のある方は使用を控えてください。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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スペインジャスミン、コモンジャスミンの活用法

スペインジャスミンかコモンジャスミンだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

なおレシピを活用する際は、スペインジャスミンもしくはコモンジャスミンの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
スペインジャスミンもしくはコモンジャスミン・・・1滴

コットンに精油のスペインジャスミンもしくはコモンジャスミンを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。アロマデフューザーを使う場合はそれぞれの取り扱い説明書の内容に沿って使用してください。

【おすすめのブレンド】
ベルガモットフロクマリンフリー・・・3滴

ベルガモットフロクマリンフリーは肌につくと皮膚刺激を与える可能性があります。精油が肌につかないように使用してください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させることで香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ジャスミン・・・3滴

無水エタノールに精油のスペインジャスミンもしくはコモンジャスミンを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
サイプレス・・・10滴

サイプレスは女性ホルモンのエストロゲンの分泌に影響を与える可能性がありますので、子宮筋腫などエストロゲンの分泌により悪化する病気の方は使用を控えてください。またエストロゲンの分泌の変化は、妊娠の維持に影響を与える可能性があるので妊娠中の方も使用を控えてください。

入浴剤

精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。

【レシピ】
天然塩・・・30g
ジャスミン・・・1滴

計量した天然塩に精油のスペインジャスミンもしくはコモンジャスミンを加えよく混ぜます。浴槽に入れた後、お湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
クラリセージ・・・2滴

クラリセージは女性ホルモンのエストロゲンの分泌に影響を与える可能性がありますので、子宮筋腫などエストロゲンの分泌により悪化する病気の方は使用を控えてください。またエストロゲンの分泌の変化は、妊娠の維持に影響を与える可能性があるので妊娠中の方も使用を控えてください。

スペインジャスミン、コモンジャスミンの禁忌・注意点

・妊娠中の方
ジャスミンは文献によっては分娩を促進する働きがあるとされています。妊娠中の方は使用を控えてください。

・エストロゲンが影響を与える病気のある方
ジャスミンは女性ホルモンのエストロゲンの分泌に影響を与える可能性があります。子宮筋腫などエストロゲンの分泌の変化により悪化する病気のある方は使用を控えてください。


スペインジャスミン アブソリュート 5ml
アロマ エッセンシャルオイル 精油

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