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シダーウッドとはマツ科をはじめとする複数の針葉樹を指す言葉で、数多くの品種がありますが、その中でもヒマラヤ山脈の高地に生息する品種がヒマラヤシダーウッドです。
シダーウッドと呼ばれる木は芳香を持っているものが多く、複数の品種が精油の原料となっていますが、ヒマラヤシダーウッドの精油は他のシダーウッドの精油に比べると甘みの強い香りがします。
また他のシダーウッド精油に比べると流通量が少なく、マイナーではありますが、空間の浄化や精神を整えるなどスピリチュアルな働きに優れた精油であると言われています。
ここではヒマラヤシダーウッドとはどのような植物か?ヒマラヤシダーウッドの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
ヒマラヤシダーウッドってどんな植物?
ヒマラヤシダーウッドはヒマラヤ原産の常緑針葉樹で、ヒマラヤ山脈の標高1500m以上の高地に生息しています。
樹高は35m程度、葉は長さ3㎝程度、幹回りは成木で3m程度、樹皮は灰色っぽい茶色で、松の木のように表面がでこぼこしています。
花は細長い松ぼっくりのような姿で、枝先に雌花、枝のあちこちに雄花が咲きます。
花が終わると卵型の松ぼっくり(球果)が実り、成熟すると松ぼっくりの鱗状のカサが開き、カサの中に実った種は風で方々に飛ばされていきます。
その後カサは一枚ずつ剥がれ落ちていき、先端部分のみかたまりのまま落下します。
落下した球果の形はバラの花のような形をしており、シダーローズと呼ばれています。
ヒマラヤシダーウッドの使い方・活用法の歴史
ヒマラヤシダーは原産地のインドでは紀元前から活用されており、伝統医療であるアーユルヴェーダでは病気を治す力がある木とされ、インドの民族宗教であるヒンドゥー教では聖なる木として崇拝の対象とされていたそうです。
紀元元年頃のインドではヒマラヤシダーの森は聖なる森とされ、ヒンドゥー教の神であるシヴァ神に祈りを捧げる場所、精神修行を行う場所とされていたそうです。また、木材は寺院を建築する際の材料としても活用されていたそうです。
日本には明治12年、インドのカルカッタから種が伝わりました。
種をインドから取り寄せたのは、当時インドから横浜へ移住してきたジョン・ヘンリー・ブルックというイギリス人ジャーナリストだと言われています。
この種から育った木は横浜市の山手公園に植えられたそうです。
現在は世界各地で主に公園木、建材、生活用品用香料として活用され、球果はクリスマスリースの飾りとしても活用されています。
ヒマラヤシダーウッド精油の特徴
ヒマラヤシダーウッド精油の抽出方法
ヒマラヤシダーウッドの木部から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は黄色~オレンジ色です。
ヒマラヤシダーウッド精油の香りの特徴
樹木の香りに、濃厚な甘さとほんのりと樟脳の香りが加わった香りです。
ヒマラヤシダーウッドの香料・原料データ
英名 | Himalayan Cedarwood ヒマラヤシダーウッド |
和名 | ヒマラヤ杉 ヒマラヤスギ |
学名 | Cedrus deodara セドラス デオダーラ |
別名 | ヒマラヤンシダーウッド |
科名 | マツ科 |
産地 | インド、ネパールなど |
精油の抽出部位 | 木部 |
ノート * | ミドル~ベース |
精油の主な成分 | β-ヒマカレン、α-ヒマカレン、γ-ヒマカレン、γ-アトラントン、ヒマカロール、α-ビサボレンなど |
ブレンド相性 | グレープフルーツなど柑橘系の香りやカモミールローマンなど柑橘系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ヒマラヤシダーウッドの活用法
ヒマラヤシダーウッドだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、ヒマラヤシダーウッドの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ヒマラヤシダーウッド・・・2滴
コットンに精油のヒマラヤシダーウッドを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
カモミールローマン・・・1滴
カモミールローマンは通経作用があるとされていますので、妊娠初期(妊娠4か月目くらいまで)の方は使用を控えてください。キク科の植物ですのでキク科アレルギーをお持ちの方は使用を控えてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ヒマラヤシダーウッド・・・5滴
無水エタノールに精油のヒマラヤシダーウッドを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
グレープフルーツ・・・7滴
グレープフルーツは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ヒマラヤシダーウッドの禁忌・注意点
・妊娠中の方、エストロゲンの分泌の変化が影響する持病をお持ちの方
ヒマラヤンシダーウッドは文献によってはエストロゲンという女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があるとされています。女性ホルモンの分泌の変動は妊娠の維持、出産に関りますので、妊娠中の方は使用を控えてください。
また、子宮筋腫などエストロゲンが病状に影響を及ぼす可能性のある持病をお持ちの方も使用を控えてください。
・敏感肌の方
ヒマラヤシダーウッドは敏感肌の方は刺激を感じる場合がありますので、敏感肌の方は使用を控えてください。
・てんかん発作を起こしたことのある方、小児、乳幼児への使用について
ヒマラヤシダーウッドにはγ-アトラントンなど神経毒性が示唆されているケトン類という成分が含まれています。含有量が多いというわけではありませんが使用データの少ない精油でもありますのでてんかん発作を起こしたことのある方や小児、乳幼児への使用は控えてください。