ヒソップ(アロマ・精油・エッセンシャルオイル)の香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

精油ヒソップの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点

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ヒソップは同じシソ科のセージに似た見た目の植物で、白やピンク、青紫のカラフルな花を咲かせることから世界各地で観賞用植物として親しまれています。

ヨーロッパでは伝統的に薬草として活用されてきた歴史があり、現在も呼吸器の不調や精神を安定させる目的でハーブティーとして飲まれています。

精油のヒソップにも同じような働きがあるとされていますが、精油には神経毒性を持つケトン類という成分が複数含まれています。特に全成分の3~4割程度を占めるピノカンフォンと微量含まれているツヨンという成分はケトン類の中でも毒性が強いとされているため、安全に使用するには十分な知識が必要とされる上級者向けの精油です。

ここではヒソップとはどのような植物か?ヒソップの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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ヒソップってどんな植物?

ヒソップはヨーロッパ原産の植物です。基本的には常緑の植物ですが、気温の低い地域では落葉することもあります。

草丈60㎝程度、茎はまっすぐに直立するように伸び、根元に近い部分は木のような質感になっています。

葉は細長く柳の葉のような形で表面に少し艶があり、ミントのような香りがします。

花の色は白やピンク、青紫色で、茎の先端部に複数個縦長に密集して咲きます。

ヒソップ名前の由来

ヒソップという名前は、ヘブライ語で聖なる薬草という意味のezob(エゾブ)が由来であるとされています。

ezob(エゾブ)がギリシャ語として訳された際にhyssopus(ヒソップス)という言葉に変わり、それが変化して現在の英名、一般名のヒソップになったと言われています。

古代ギリシャ時代から薬草として重宝されていたことから、聖なる薬草という意味の言葉が名前になったと考えられています。

ヒソップの使い方・活用法の歴史

ヒソップは古代ギリシャ時代から薬草として活用されており、古代ギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前460頃~370年頃)は胸膜炎や気管支炎の薬にしていたそうです。

中世ヨーロッパでは観賞用植物、魔除け、消臭剤、薬草として活用されていました。
主には薬草として活用されており、ドイツ薬草学の祖と言われている修道女のヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098~1179)は、ヒソップやシナモンなど複数のハーブをワインに漬けこんだものを肝臓や胃の不調改善に対する薬酒として使用し、イギリスの薬剤師ニコラス・カルペパー(1616~1654)は打ち身やアザの治療、喉の腫れや痰がらみの改善などに良い薬草と紹介していたそうです。

16世紀には、フランスの修道院でヒソップを使ったベネディクティンドムという薬酒が作られました。ベネディクティンドムはレシピが現存する世界最古の薬酒とも言われています。

その後17世紀になるとフランスの別の修道院で、ヒソップを使ったシャルトリューズという薬酒が作成されました。

どちらも作成当時は心身の強壮や長寿を目的とした薬のような存在でしたが、現在は商品化され嗜好品として販売されています。

日本には明治時代に伝わったとされていますが、当時は香りが受け入れられず、ほとんど普及しなかったそうです。

現在は世界各地でリキュールやハーブティー、サラダ、スパイス、観賞用植物として活用されています。

ヒソップ精油の特徴

ヒソップ精油の抽出方法

葉と花から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は無色~薄い黄色、薄い黄緑色です。

ヒソップ精油の香りの特徴

ミントにほんのり甘い香りと樟脳の香りが加わったような香りです。

ヒソップの香料・原料データ

英名 Hyssop ヒソップ
和名 柳薄荷 ヤナギハッカ
学名 Hyssopus officinalis ヒソップス オフィキナリス
別名
科名 シソ科
産地 フランス、ハンガリー、オランダ、ドイツなど
精油の抽出部位 葉と花
ノート * ミドル
精油の主な成分 ピノカンフォン、イソピノカンフォン、α-ピネン、β-ピネン、サビネン、α-テルピネオール、ミルセン、ツヨンなど
ブレンド相性 スペアミントなどハーブ系の香りやユーカリラディアタなど樹木系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ヒソップの活用法

ヒソップだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ヒソップの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

アロマスプレー

自分の周りに香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。使用後はしっかり換気してください。

【レシピ】
精製水・・・2ml
無水エタノール・・・3ml
ヒソップ・・・1滴

無水エタノールに精油のヒソップを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体を香水用のアトマイザーに入れて使ってください。アトマイザーは直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーの使用期限は2週間を目安とし、余った分は破棄してください。

【おすすめのブレンド】
ユーカリラディアタ・・・2滴

ユーカリラディアタは使用上の禁忌事項は特にありません。

ヒソップの禁忌・注意点

・妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用
ヒソップには神経毒性が示唆されているピノカンフォンやツヨンなどケトン類が複数含まれています。ピノカンフォンやツヨンはケトン類の中でも毒性が強いとされている成分ですので妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用は控えてください。

・てんかん発作を起こしたことのある方
ヒソップに含まれているピノカンフォンなどのケトン類は中枢神経を刺激し、てんかん発作を誘発する可能性があります。
てんかん発作を起こしたことがある方は使用を控えてください。

・高濃度での使用、長期連用について
ケトン類は高濃度で使用するとめまいなどの症状を起こす可能性がありますので、レシピの濃度を上限として使用してください。

また、長期間の連用により肝臓や腎臓にダメージを与えるとされています。特にピノカンフォンやツヨンは強い毒性があるとされていますので継続的な使用は避け、使用回数は1日1回までにしてください。

・肌への塗布について
ヒソップは海外では打ち身や皮膚の炎症の改善に使われることもありますが、扱いが難しい成分が多く含まれており、使用には十分な知識が必要です。

濃度や塗布する範囲などを間違うとトラブルが起こる可能性がありますので、肌への塗布は控えてください。


ヒソップ (匍匐性) 5ml
アロマ エッセンシャルオイル 精油

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