[本ページはプロモーションが含まれています]
タラゴンという名前はギリシャ語で竜という意味のdorakon(ドラコン)という言葉が由来となっており、タラゴンの葉の形が竜の牙を、円形に曲がりながら伸びる根がとぐろを巻いている竜の尾を連想させることから名付けられたと言われています。
タラゴンにはフレンチタラゴンとロシアンタラゴンという品種があり、精油の原料には香りの強いフレンチタラゴンが使われています。
タラゴン精油は胃腸の調子が悪い時や、心身のバランスを取りたい時に役立つ香りとされていますが、エストラゴール(メチルカビコールと表記されている場合もあり。)という危険性の高い成分が多く含まれています。
使用禁止というわけではありませんが、濃度や使用回数などに十分な注意が必要な上級者向けの精油です。
ここではタラゴンとはどのような植物か?使い方の歴史、タラゴンの精油の香りや特徴、作用、使い方・活用法、使用する時の注意点などについて紹介していきます。
タラゴンってどんな植物?
タラゴン(フレンチタラゴン)はロシア南部〜地中海沿岸地域原産の多年草で、現在はヨーロッパや北アメリカ、西アジアに分布しています。
草丈は30〜50㎝、茎は細く直立して伸び、茎全体に先端の尖った細長い形の葉が生えています。葉の色は明るい緑色で、表面に少し艶があります。
根は太く、円を描くようにグネグネと曲がりながら伸びていきます。
タラゴンは不稔性(種が実らない)植物で、花が咲くことはほとんどなく、花が咲いたとしても種が実ることはありません。
タラゴンの使い方・活用法の歴史
タラゴンは古代ギリシャで鎮痛剤や、動物や蛇に噛まれた時の解毒剤として活用されていたと言われています。
中世ヨーロッパでも薬草として活用されており、鎮痛剤、胃薬、無月経など月経に関する不調の改善薬として扱われていたそうです。
また、当時活躍していたアラビアの植物学者、イブン・アル・バイタルが書いた本には口臭を消すことや不眠改善に役立つ薬草だと紹介されているそうです。
中世ヨーロッパでは料理にも使われるようになり、生のまま刻んで薬味のようにしたり、調味料に漬け込んだりして使っていました。
タラゴンの風味は卵や乳製品、鶏、エスカルゴと相性が良いため、これらの食材を多く使うフランスで特に好まれ、現在ではフランス料理に欠かせないハーブになっています。
日本には19世紀に伝わりましたが、気候が栽培に適しておらず商業的な栽培には至りませんでした。
現在は世界各地で、主に調理用ハーブやハーブティーの原料として活用されています。
タラゴン精油の特徴
タラゴン精油の抽出方法
タラゴンの全草(葉、茎)から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油の色は無色〜黄色です。
タラゴン精油の香りの特徴
ヨモギのような草の香りに、甘さとスパイシーさが加わった香りです。
タラゴン精油の香料・原料データ
英名 | Tarragon タラゴン |
和名 | ホソバアオヨモギ |
学名 | Artemisia dracunculus アルテミシア ドラクンクルス |
別名 | エストラゴン |
科名 | キク科 |
産地 | ロシア、フランス、ドイツ、イタリアなど |
精油の抽出部位 | 全草 |
ノート * | ミドル |
精油の主な成分 | エストラゴール(メチルカビコール)、γ-テルピネン、オシメン、リモネン、α-ピネン、メチルオイゲノールなど |
ブレンド相性 | スペアミントなどハーブ系の香りやラベンダーなどフローラル系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
タラゴンの活用法
タラゴンだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
レシピを活用する際は、タラゴンの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
タラゴン・・・1滴
コットンに精油のタラゴンを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
スペアミント・・・1滴
スペアミントは通経作用がある可能性がありますので、妊娠中の方は使用を控えてください。また、肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
タラゴンの禁忌・注意点
・妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用
タラゴン精油には発がん性が示唆されているエストラゴール(メチルカビコール)が多く含まれています。妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用は控えてください。
・高濃度での使用、長期連用について
タラゴン精油は高濃度使用や継続的な使用により体に悪影響を及ぼす可能性があります。
使用時はレシピの濃度を上限とし、毎日は使用せず数週間に一度使う程度にしてください。