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アサフェティダはペルシャ語で樹脂という意味のアサと、ラテン語で臭(くさ)いという意味のフェティダが合わさってできた名前で、樹脂にニンニクのようなかなり強い匂いがあることが理由であると言われています。
アサフェティダ精油は匂いが強烈なため、現在はアロマセラピーで使われることはほとんどありませんが、お腹が張る時や喉に不調がある時に役立つ精油とされていました。
ここではアサフェティダとはどのような植物か?アサフェティダの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
アサフェティダってどんな植物?
アサフェティダはイランやアフガニスタン、インド、北アフリカが原産の大型の多年草(2年草と分類される場合もあり)です。
樹高1〜3m、茎は太く丈夫で、茎に傷をつけるとニンニクのような強い匂いのする白い樹脂がにじみ出てきます。樹脂は乾燥して固まると赤茶色になります。
葉は羽状複葉と呼ばれる鳥の羽のような形をしており、大きさは根元に近い部分は長さ50㎝程度で、上部に行くにつれ小さくなっていきます。
茎の先端部に黄色い小花が傘状に密集して咲きます。
アサフェティダの使い方・活用法の歴史
アサフェティダはいつから活用されているかは不明ですが、インドではヒングと呼ばれ駆風薬(お腹に溜まったガスの排出を促す薬)や喉の不調を改善する薬として活用されたり、料理用スパイスとして活用されたりしてきました。
アサフェティダは樹脂に強烈な匂いがあり、樹脂を乾燥させて作られたスパイスはそのまま嗅ぐと良い匂いとは言い難いですが、加熱すると香ばしい食欲を増進するような香りに変化します。
中国でも活用年代は不明ですが薬として活用されており、喘息や痙攣、ヒステリーや腹部の張りを改善する生薬とされていました。
現在は主にインドで料理用スパイスとして活用されています。
アサフェティダ精油の特徴
アサフェティダ精油の抽出方法
アサフェティダの樹脂から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄黄色〜オレンジ色です。
アサフェティダ精油の香りの特徴
ニンニクのような香りがします。硫黄の香り、腐った玉ねぎの香りと表現されることもあります。
アサフェティダ精油の香料・原料データ
英名 | Asafoetida アサフェティダ |
和名 | 阿魏 アギ |
学名 | Ferula assa-foetida フェルラ アサ-フェティダ |
別名 | アサフェティーダ、アサフォティダ、ヒング、ジャイアントフェンネル |
科名 | セリ科 |
産地 | イラン、アフガニスタン、インドなど |
精油の抽出部位 | 樹脂 |
ノート * | – |
精油の主な成分 | ジ-1-ブチルトリサルフィド、ジ-2-ブチルトリサルフィド、三硫化ジメチル、2-ブチル二硫化メチルなど |
ブレンド相性 | 特になし |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
アサフェティダの活用法
アサフェティダは匂いが強烈なため一般的には活用されていませんが、使用が禁止されている精油ではありませんので、匂いのことを踏まえた上であればご使用いただいて問題ありません。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
アサフェティダ・・・1滴
コットンに精油のアサフェティダを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
アサフェティダの禁忌・注意点
・妊娠中の方
アサフェティダは精油には特に禁忌はないとされていますが、ハーブ療法では樹脂に通経作用があると紹介されている場合もあります。
妊娠中の方は使用を控えてください。