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ラヴィンサラは日本のクスノキによく似た植物で、ラヴィンサラという名前はマダガスカル語で葉という意味のRavina(ラヴィナ)と良いという意味のTsara(ツァラ)という言葉が語源だと言われています。
名前をつけたのはフランスの化学者で、マダガスカルで伝統的に薬草として使われている優れた葉、体に良い葉という意味合いで名づけたと言われています。
ラヴィンサラ精油は他の精油に比べると活用されるようになってからの歴史が浅く、認知度も低いため日本での流通はやや少ないですが、ヨーロッパでは風邪の予防や風邪の初期症状緩和に良い精油として活用されています。
ここではラヴィンサラとはどのような植物か?ラヴィンサラの精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。
ラヴィンサラと区別しにくい精油
ラヴィンサラと区別しにくい精油にラベンサラがあります。
どちらもマダガスカル原産のクスノキ科の植物で、長い間区別せずに扱われ、近年区別されるようになったものの、書籍や精油販売店などでもまだ呼び名や成分などの情報が整理されておらず、ラヴィンサラという名前で売られている精油の中身がラベンサラということもあるようです。
学名も取り違えて記載されていることもあるので、学名だけで判断することも難しいのですが、ラヴィンサラは1.8シネオールという成分が多く、鼻に抜けるような草の香り、ラベンサラはリモネンという成分が多くて甘くスパイシーな香り、という特徴がありますので購入する際は成分表記や香りの説明も確認してください。
もうひとつ、区別しにくい精油にホウショウ(ホーウッド、ホーリーフ)精油、クスノキ精油があります。
いずれもCinnamomum camphora (キンナモムム カンフォラ)という学名を持つ植物ですが、分類上同じ植物でも生育場所によって植物の性質が異なるため区別して扱われています。
ラヴィンサラはマダガスカル産ですので、購入の際は産地を確認してください。
ラヴィンサラってどんな植物?
ラヴィンサラはマダガスカル原産の常緑樹で、現在はフランス領レユニオン島やモーリシャスにも分布しています。
樹高は20m~30m程度、樹皮は赤みがかった灰色です。
葉の色は明るい緑色で表面に光沢があり、形は先端の尖った楕円形で、葉の表面が平らな形のものや周囲が少し波打った形のものがあります。
葉の付け根部分の葉腋(ヨウエキ)と呼ばれる部分から細い茎が伸び、伸びた茎に白色の小花が複数咲きます。
ラヴィンサラの使い方・活用法の歴史
ラヴィンサラはいつからかは不明ですが、マダガスカルで腹痛の時に煎じて飲んだり、咳や痰を鎮める目的で潰した葉を胸や背中に塗ったりしていたと言われています。
18世紀頃にヨーロッパに伝わり精油が抽出されましたが、当時何に活用されていたのかは不明です。
20世紀になると風邪やインフルエンザの予防などを目的としてアロマセラピーで活用されるようになり、ドイツミュンヘン大学の化学博士号を持つアロマセラピストのカート・シュナウベルトはインフルエンザの治療に適したオイルと著書に記しており、医師でアロマセラピストのビビアン・ラニーは帯状疱疹や慢性疲労の改善に良いと著書に記しています。
ただ、あくまで海外での話であり、日本では精油を治療目的に使うことは禁止されています。
現在は主にヨーロッパのアロマセラピーで活用されています。
ラヴィンサラ精油の特徴
ラヴィンサラ精油の抽出方法
ラヴィンサラの葉や枝から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄い黄色です。
ラヴィンサラ精油の香りの特徴
スッと鼻に抜けるような爽やかな草の香りです。
ラヴィンサラ精油の香料・原料データ
英名 | Ravintsara ラヴィンサラ |
和名 | ー |
学名 | Cinnamomum camphora キンナモムム カンフォラ |
別名 | ー |
科名 | クスノキ科 |
産地 | マダガスカルなど |
精油の抽出部位 | 葉、枝 |
ノート * | トップ |
精油の主な成分 | 1.8シネオール、ミルセン、α-テルピネオール、α-ピネン、テルピネン-4-オール、α-フェランドレンなど |
ブレンド相性 | ゼラニウムなどフローラル系の香りやオレンジ・スイートなど柑橘系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ラヴィンサラの活用法
ラヴィンサラだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
またレシピを活用する際は、ラヴィンサラの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ラヴィンサラ・・・2滴
コットンに精油のラヴィンサラを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
ゼラニウム・・・1滴
ゼラニウムは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠の維持や出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ラヴィンサラ・・・7滴
無水エタノールに精油のラヴィンサラを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・5滴
オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ラヴィンサラの禁忌・注意点
ラヴィンサラ精油は使用上の禁忌、注意事項はありませんが、まだ精油情報が整理されていないため精油メーカーによって成分表記に違いがあります。
製品や販売サイトに禁忌事項の記載がある場合は、その禁忌事項に従って使用してください。
ラヴィンツァラ ラヴィンサラ
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