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アジョワンは種に湿布のような香りがあるセリ科の植物です。
アジョワンの種からは精油が抽出されていましたが、需要の低下から徐々に生産量が減り、現在はあまり流通していません。
入手しにくい精油ではありますが、お腹が張って苦しい時や、風邪の季節の健康管理に役立つ精油とされています。
ここではアジョワンとはどのような植物か?アジョワンの精油の香りや特徴、使い方・活用法や使用する時の注意点などについて紹介します。
アジョワンってどんな植物?
アジョワンは主にインドで活用されてきた植物ですが、原産地はまだわかっておらず、インドという説や、ギリシャかエジプトで発生し、その後インドに伝わったという説があります。
現在の主産地はインドで、アジアや中東、ヨーロッパ、アフリカにも分布しています。
アジョワンはセリ科の一年草で、草丈は30〜80㎝、茎は細く、枝分かれしながら上方にまっすぐ伸びていきます。
葉は明るい緑色で、葉の周囲に深い切れ込みが入っています。
花は白色で、茎の先端部に傘状に密集して咲き、花が終わると3mm程度の薄茶色の種が実ります。
アジョワンの使い方・活用法の歴史
アジョワンはいつから活用されているかは不明ですが、インドでは現在に至るまで薬草、調理用スパイスとして活用されています。
インドの伝統医療であるアーユルヴェーダでは胃腸の不調や風邪症状の緩和に良い薬草として活用しており、家庭ではアジョワンの種を一晩水に浸したものを胃腸薬代わりに飲んだり、洗口剤としたりして活用しています。
調理用スパイスとしては種を粉状にしたものをカレーに入れたり、ナンの生地に混ぜ込んで焼いたりして活用しています。
アジョワン精油の特徴
アジョワン精油の抽出方法
アジョワンの種子から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は薄いオレンジ〜薄い茶色
色です。
アジョワン精油の香りの特徴
草の香りと湿布の香りが合わさったような香りです。胃腸薬のような香りと表現されることもあります。
アジョワン精油の香料・原料データ
英名 | Ajowan(アジョワン) |
和名 | – |
学名 | Trachyspermum ammi(トラキスペルマム アンミ) Trachyspermum copticum(トラキスペルマム コプティク) |
別名 | カロム、ロヴァージュ、ワイルドセロリ |
科名 | セリ科 |
産地 | インド、エジプト、スペイン、セイシェル諸島など |
精油の抽出部位 | 種子 |
ノート * | ミドル |
精油の主な成分 | チモール、カルバクロール、p-シメン、γ-テルピネン、リモネン、α-ピネン、β-ピネンなど |
ブレンド相性 | グレープフルーツなど柑橘系やバルサムファーなど樹木系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
アジョワンの活用法
アジョワンだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
レシピを活用する際は、アジョワンの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
アジョワン・・・1滴
コットンに精油のアジョワンを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
グレープフルーツ・・・2滴
グレープフルーツは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ルームスプレー
部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
アジョワン・・・4滴
無水エタノールに精油のアジョワンを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
バルサムファー・・・7滴
バルサムファーは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
アジョワンの禁忌・注意点
・皮膚への使用について
アジョワン精油にはチモールなど皮膚刺激を与える可能性のある成分が含まれていますので、肌につける使い方は控えてください。
・妊娠中の方
アジョワンは文献によっては通経作用があるとされていますので、妊娠中の方は使用を控えてください。