ベチバー(ベティバー)アロマ・精油・エッセンシャルオイルの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

アロマ精油・エッセンシャルオイル

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ベチバーは根に独特の強い香りを持つ植物で、インド南部の言語であるタミル語で「掘り起こした根」という意味のVetiverr(ベチベール)が名前の由来になっていると言われています。

アジアや南アメリカで精油原料とするために栽培されていますが、その中でもインド洋にあるフランス領レユニオン島のベチバーから採れる精油が最も高品質とされており、他のベチバー精油と区別してブルボンベチバーと呼ぶこともあります。

ブルボンベチバーはより濃厚で洗練された香り、と言われていますが、他の産地のベチバー精油と精油の性質や禁忌事項に大きな違いはありません。

ベチバー精油は伝統的に虫よけに使われていた精油で、まだ研究段階ではありますが、虫よけ、特にゴキブリ除けに効果のある香りだと言われています。

ここではベチバー(ベティバー)とはどのような植物か?ベチバー(ベティバー)の精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

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ベチバー(ベティバー)ってどんな植物?

ベチバーはインド原産の多年草で、現在はインドネシアや日本、ブラジル、ハイチなどアジアや南アメリカに分布しています。温暖な気候を好みますが、氷点下10度位までであれば枯れることはありません。

草丈は2m程度で茎は地面から直立するように伸び、花期になると茎の先端にススキの穂のような赤紫色の花が咲きます。

葉は細長く先端が尖った形で、稲の葉によく似ています。長さは2m程度で地面に近いところから放射状に生えています。

根は主根(しゅこん)と呼ばれる太い根と、主根から枝分かれして伸びている支根(えだね)があり、主根は下方向に伸び、支根は網目状に横に広がるように伸びていきます。根は弾力があり、非常に強度が高いです。

ベチバー(ベティバー)の使い方・活用法の歴史

ベチバーは原産地であるインドでは、いつから活用されているかは不明ですが、伝統医学であるアーユルヴェーダで頭痛や感染症、泌尿器の病気などによい薬草として活用していたそうです。生の根は強壮剤として活用されていたそうです。

インドやスリランカでは、乾燥させた根を敷物やすだれを作る資材としても活用していたそうです。ベチバーの香りは虫よけになるとされており、ベチバーで作った敷物やすだれは虫よけの意味もあったそうです。

また、地面に網目のように広く根を張る性質があることから、土砂崩れ防止の目的で田畑のあぜ道などに植えたそうです。
現在、アジアや南アメリカでは主に精油原料とする目的で栽培されています。

精油は石鹸など日用品の香料や、高級香水用の香料として活用されており、シャネルの№5やゲランのベチバーなどに配合されています。

日本では、伝来した時期や経緯は不明ですが、現在福岡県や鹿児島、沖縄で栽培が行われています。

ベチバーが海外で土砂崩れに活用されていることから、福岡県や鹿児島では豪雨による茶畑の土壌流出を防ぐこと、沖縄では畑の赤土が海へ流出することで引き起こされる海洋汚染を防ぐことを目的に栽培されるようになりました。

現在は精油の抽出も行われるようになり、国産精油として販売されています。

ベチバー(ベティバー)精油の特徴

ベチバー(ベティバー)精油の抽出方法

ベチバーの根から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は茶色~琥珀色で、非常に粘り気が強いです。

ベチバー(ベティバー)精油の香りの特徴

雨上がりの草むらを連想するような、土と草の香りがします。

ベチバー(ベティバー)精油の香料・原料データ

英名Vetiver ベチバー
和名カスカス茅 カスカスガヤ
学名Vetiveria zizanoides ベチベリア ジザノイデス
Chrysopogon zizanoides クリソポゴン ジザノイデス
別名ベティバー、ウサル、カス、クス、ベチベル、クスクスガヤ
科名イネ科
産地日本、インドネシア、インド、スリランカ、レユニオン島など
精油の抽出部位
ノート *ベース
精油の主な成分ベチベロール、α-ベチボン、β-ベチボン、β-ベチベネンなど
ブレンド相性ゼラニウムなどフローラル系の香りやグレープフルーツなど柑橘系の香りと相性が良いです。

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ベチバーの活用法

ベチバーだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。

またレシピを活用する際は、ベチバーの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。

精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。

芳香浴

精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。

【レシピ】
ベチバー・・・1滴

コットンに精油のベチバーを垂らして香りを拡散させます。
芳香浴にはアロマデフューザーを使うという方法もあるのですが、ベチバー精油は粘り気が強いため、アロマデフューザーをつまらせてしまう可能性があります。

【おすすめのブレンド】
ジャスミン・・・1滴

ジャスミンは女性ホルモンのエストロゲンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの分泌の変動は妊娠の維持、出産に関わりますので妊娠中の方は使用を控えてください。子宮筋腫などエストロゲンの分泌の変化により悪化する病気のある方も使用を控えてください。

ルームスプレー

部屋中に香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってください。スプレーは肌にはつけないようにしてください。

【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
ベチバー・・・2滴

無水エタノールに精油のベチバーを混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
グレープフルーツ・・・10滴

グレープフルーツは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。

入浴剤

精油の香りをお風呂で拡散させて楽しむ方法です。

【レシピ】
天然塩・・・30g
ベチバー・・・1滴

計量した天然塩に精油のベチバーを加えよく混ぜます。浴槽に入れたらお湯をよくかき混ぜてください。使用期限は1週間程度を目安とし、なるべく早く使い切ってください。

【おすすめのブレンド】
ゼラニウム・・・2滴

ゼラニウムは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があります。女性ホルモンの変動は妊娠維持や出産に関りますので、妊娠中の方は使用を控えてください。敏感肌の方は皮膚刺激を感じる場合があります。敏感肌の方は使用を控えてください。

ベチバーの禁忌・注意点

・妊娠中の方
ベチバーは女性ホルモンの分泌に影響を与える可能性があるとされています。女性ホルモンの分泌の変動は妊娠の維持、出産に関りますので妊娠中の方は使用を控えてください。

・小児への使用
小児への使用に関しては、文献によって意見が分かれています。危険性の強い精油ではありませんが、より安全に使用するために小児への使用は控えてください。


ベチバー
アロマ エッセンシャルオイル 精油

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