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ブチュはミカン科のアガソスマ属に属する植物で、アガソスマベツリナ(Agathosma betulina)という学名の品種とアガソスマクレヌラータ(Agathosma crenulata)という学名の品種があります。
どちらからも精油が作られていましたが、アガソスマクレヌラータを原料とする精油は毒性が強いことがわかったため、現在流通しているもののほとんどはアガソスマベツリナを原料とする精油です。
ただ、アガソスマベツリナにも使い方によっては体に悪影響を与える可能性のある成分が含まれており、使う際は十分な注意が必要です。
上級者向けの精油ではありますが、むくみの改善や虫除けに役立つ香りとされています。
ここでは、ブチュとはどのような植物か?使い方の歴史、ブチュの精油の香りや特徴、作用、使い方・活用法、使用する時の注意点などについて紹介していきます。
ブチュってどんな植物?
ブチュ(アガソスマベツリナ)は南アフリカ原産の低木で、現在南アフリカでは自生しているだけではなく、商業目的の栽培も行われています。
日当たりのいい乾燥した土地を好む樹木で、樹高は2m程度、葉は楕円形で周囲にノコギリの歯のような細かい切れ込みが入っており、枝全体に密集して生えています。
花は白い花弁が5枚で中央に黄色の雄しべと雌しべがあり、枝の先端に近い部分に数個咲きます。
ブチュの使い方・活用法の歴史
ブチュは、17世紀にはアフリカ最古の民族であるサン人とコイコイ人が伝統的な儀式に使ったり、虫除けや傷薬、強壮剤に使ったりしていたと言われています。
この頃、南アフリカの開拓地に移り住んできたオランダ人は、ブチュをアルコールに漬けたものを、どのような効果を期待していたかは不明ですが薬として活用していたそうです。
18世紀になるとイギリスに伝わり、膀胱炎や尿道炎といった泌尿器系の病気に良い薬草として活用されるようになりました。
現在は世界各地でハーブティーの原料や香水用香料として活用されています。
ブチュ精油の特徴
ブチュ精油の抽出方法
乾燥させたブチュの葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は黄色〜茶色です。少し粘り気があるものもあります。
ブチュ精油の香りの特徴
様々な要素が組み合わさった複雑な香りで、ミントのような香りに、甘さや土っぽさ、柑橘の爽やかさや苦味が合わさったような香りです。ブラックカラント(カシス)の香りと表現されることもあります。
ブチュ精油の香料・原料データ
英名 | Buchu ブチュ |
和名 | ブッコの木(ブッコノキ) |
学名 | Agathosma betulina アガソスマ ベツリナ |
別名 | ブック、ブックー、ブッコ |
科名 | ミカン科 |
産地 | 南アフリカ |
精油の抽出部位 | 葉 |
ノート * | トップ〜ミドル |
精油の主な成分 | 8-メルカプト-p、メンタン-3-オン、ディオスフェノール、メントン、リモネン、メントールなど |
ブレンド相性 | スペアミントなどハーブ系の香りやオレンジ・スイートなど柑橘系の香りと相性が良いです。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
ブチュの活用法
ブチュだけでも香りを楽しめますが、他の精油を加えることでより香りが豊かになります。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
レシピを活用する際は、ブチュの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項のいずれかに該当する項目がないかどうか確認してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じた場合は使用を中止してください。
芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
ブチュ・・・1滴
コットンに精油のブチュを垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。
【おすすめのブレンド】
オレンジ・スイート・・・2滴
オレンジ・スイートは肌につくと皮膚刺激を与える可能性がありますので、肌につけないようにしてください。
ブチュの禁忌・注意点
・妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用
ブチュには神経毒性が示唆されているケトン類が複数含まれています。妊娠中、授乳中の方、小児、乳幼児への使用は控えてください。
・てんかん発作を起こしたことのある方
ブチュに含まれているケトン類は中枢神経を刺激し、てんかん発作を誘発する可能性があります。
てんかん発作を起こしたことがある方は使用を控えてください。
・高濃度での使用、長期連用について
ケトン類は高濃度で使用するとめまいなどの症状を起こす可能性がありますので、レシピの濃度を上限として使用してください。また、長期間の連用により肝臓や腎臓にダメージを与えるとされています。使用時はレシピの濃度を上限とし、毎日は使用せず数週間に一度使う程度にしてください。
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