ベテルリーフ(アロマ精油･エッセンシャルオイル)の香り､特徴､使い方､禁忌･注意点など

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ベテルリーフは主にアジア地域で活用されてきた蔓性の植物で、原産地である東南アジアではキンマという名前で親しまれています。

キンマという名前は、タイ語で何度も噛むという意味のキアオが語源となっており、葉を噛んで、チューイングガムのような嗜好品としていたことから名付けられたと言われています。

ベテルリーフの精油はプラスチックが溶けた時のような個性的な香りで、集中力を高めたい時に役立つ香りとされています。

ここではベテルリーフとはどのような植物か？使い方の歴史、ベテルリーフの精油の香りや特徴、作用、使い方・活用法、使用する時の注意点などについて紹介していきます。

ベテルリーフってどんな植物？

ベテルリーフは東南アジア原産の蔓性の常緑樹で、現在はアジア、中東、オセアニアに分布しています。

蔓は１m程度まで成長し、色は緑色〜やや赤みがかった緑色で根元に近い部分は成長に伴い木のような質感になっています。

葉の大きさは10〜20㎝、ハート型で表面に少し光沢があります。

花は肉穂花序（ニクスイカジョ）と呼ばれる形で、茎の先端に花軸と呼ばれる黄色の棒のようなものがぶら下がっています。その花軸にたくさんの白色の小花が咲きますが、花はとても小さく、一見するとただの白い粒のように見えます。

ベテルリーフはいつから活用されているかは不明ですが、かなり古い年代からインドやタイやスリランカなどアジアの国々で祝福や友愛の象徴として扱われおり、葉を結婚式や仏教儀式の装飾に使ったり、贈り物に添えて渡したりしていたと言われています。

また年代は不明ですが、アジアでは石灰とビンロウという植物の実をベテルリーフで包んだベテルチューイングという嗜好品がありました。

ベテルチューイングはガムのように噛んで楽しむのですが、唾液は飲まずに吐き出すことになっています。噛んでいると石灰とビンロウが唾液と反応して、唾液の色が一時的に赤色に変わります。

ほろ酔いのような感覚が得られるため、主に労働者達が疲労を癒すために使っていましたが、歯が悪くなることや口腔がんを誘発する可能性があること、赤い唾液が道路に吐き出されて街が汚れるという理由から禁止する動きがあり、現在ではなくなりつつあります。

現在は主にアジアで宗教儀式や祝い事の装飾品として活用されています。

ベテルリーフの葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。精油は黄色〜焦茶色です。

高温でプラスチックが溶けた時のような香りに、少し煙や焦げのような匂いが合わさった香りです。

英名	Betel Leaf ベテルリーフ
和名	蒟醤キンマ
学名	Piper betle ピペルベテル
別名	パーン
科名	コショウ科
産地	マレーシア、インド、フィリピンなど
精油の抽出部位	葉
ノート＊	ミドル
精油の主な成分	オイゲノール、イソオイゲノール、酢酸オイゲニル、サフロール、カビコール、カビベトールなど
ブレンド相性	カユプテなど樹木系の香りやライムなど柑橘系の香りと相性が良いです。