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アミリスは落ち着きのある樹木の香りの中に、少し甘さを感じる香りで、その香りはサンダルウッド(Santalum album)に少し似ています。
アミリスはアロマセラピーに使われる機会が少なく、名前を聞いたことがない方も多いかもしれませんが、絶滅が危惧され精油が採れなくなってきたサンダルウッドの香りの代替品として使えないだろうか、と関心を集めています。
ここではアミリスとはどのような植物か?使い方の歴史、アミリスの精油の香りや特徴、使い方・活用法、使用する時の注意点などについて紹介していきます。
(注)香りの代替品とは、貴重な精油や高価な精油の香りの代わりに、香りの系統の似ている精油を使うことを指しています。香りを重視し香りを楽しむことを目的として選んでいるため、本来の精油と代替品の精油が同じ働きを持つとは限りません。そのため禁忌事項も異なります。
アミリスってどんな植物?
アミリスはウエストインディアンサンダルウッド、キャンドルウッドとも呼ばれるハイチ原産のミカン科の樹木で、木は油分を多く含んでおり、火をつけるとよく燃えます。
そのため原産地であるハイチでは「キャンドルウッド」と呼び、松明として活用しているそうです。
ウエストインディアンサンダルウッドという呼び名にサンダルウッドという言葉が入っていますが、ビャクダン科のサンダルウッドとは全く別の種類の植物です。
アミリスの名前の由来
アミリスは強い芳香を放つ植物であることから、アミリスの名前の由来は、ギリシア語で強烈な香りを意味する「amyron アミロン」と言われています。
植物のアミリスの使い方・活用法の歴史
アミリスは、石鹸などの日用品の香料や香水の香りを長持ちさせる保留剤に使われています。
また、精油の偽和(ぎわ)にも使われていると言われています。
偽和とは、本物ではないものを本物として販売することを意味しますが、100%純粋な天然の精油に、多量の安価な精油や合成物質などを混ぜて本来の精油の量を増やすという偽装行為が一部では行われており、アロマセラピーにおいてはこのような行為を偽和と呼んでいます。
アミリスが偽和に利用される理由は、比較的安価で、高価なサンダルウッドやシダーウッドと香りの系統が似ているためです。
アミリスとサンダルウッドは香りや作用が酷似しているわけではありませんが、近年サンダルウッドの絶滅が危惧されるため、絶滅を防ぐためにも香りに類似点のあるアミリスは代替品の一つとして活用される場が広がる可能性があります。
アミリス精油の特徴
アミリス精油の抽出方法
アミリスの木部を水蒸気蒸留して、精油を抽出します。精油は黄色で少し粘り気があります。
アミリス精油の香りの特徴
アミリスは落ち着きのある樹木の香りの中に、ほのかに甘さが感じられます。
香りの持続時間を表すノートとしては、持続時間が長いベースに分類されます。このベースノートに分類される香りは、濃厚で、少し個性的な香りが多いので他の精油とのブレンドはバランスが取りにくく難しいですが、アミリスは比較的香りが軽く、強すぎないので、他の精油とブレンドする時にバランスがとりやすいです。
またアミリスの香りは、サンダルウッドとよく比較されますが、サンダルウッドの香りの方が濃厚で質が良いとされています。濃厚な香りが苦手な方は、アミリスのほうが受け入れやすいかもしれません。
アミリス精油の香料・原料データ
英名 | Amyris |
学名 | Amyris balsamifera |
科名 | ミカン科 |
産地 | ハイチ |
精油の抽出部位 | 木部 |
ノート * | ベース |
精油の主な成分 | カリオフィレン、カジノールなど |
ブレンド相性 | シダーウッドなど樹木系の香りや、ラベンダーなどハーブ調の香りと相性が良いです。 |
禁忌・注意 | 妊娠中、授乳中の方は使用を控えてください。 |
*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。
アミリス精油の使い方・活用法
アミリスを活用するためのレシピを紹介します。
精油は単体でも活用できますが、他の精油を加えることで、香りが豊かになり、より効果的に活用できます。ブレンドにおすすめの精油も併せて紹介していますので、基本のレシピに足して使ってください。
なおレシピを活用する際は、アミリスの使用時の注意事項、ブレンドとして加える精油の使用時の注意事項の両方に該当する項目がないかどうか確認の上、使用してください。
精油の成分に対する体の反応には個人差があります。気分不快を感じたり、合わないと感じた場合は使用を中止してください。
・芳香浴
精油の香りを室内に拡散させ香りを楽しむ方法です。
【レシピ】
アミリス・・・1滴
コットンに精油を垂らす、もしくはアロマデフューザーを使って香りを拡散させます。アロマデフューザーを使う場合はそれぞれの取り扱い説明書の内容に沿ってご活用ください。
【おすすめのブレンド】
ラベンダー・・・2滴
ラベンダーは文献によっては通経作用があるとされていますので妊娠初期(妊娠4か月目くらいまで)の方は使用を控えてください。
・ルームスプレー
空間にスプレーすることで、速やかに香りを拡散させ香りを楽しむ方法です。スプレーを使う時はその都度、瓶をよく振ってから使ってください。スプレーは肌にはつけないで空間に噴霧してください。
【レシピ】
精製水・・・8ml
無水エタノール・・・12ml
アミリス・・・5滴
無水エタノールに精油を混ぜ、その後精製水を加えてよく混ぜます。混ぜ合わせた液体をスプレー式の遮光瓶に入れて使ってください。遮光瓶は風通しがよく、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。スプレーは2週間程度で使い切ってください。
【おすすめのブレンド】
ティートリー・・・2滴
ティートリーはまれに敏感肌を刺激することがあります。お肌に異常を感じた場合はすぐに使用を中止してください。
アミリス精油の禁忌・注意点
・妊娠中、授乳中の方
アミリスに含まれているセスキテルペンアルコール類は女性ホルモンに影響を与える可能性があります。アミリスは研究データ、臨床データの少ない精油でもありますので、安全のため、妊娠中、授乳中の方は使用を控えてください。
アミリスに関しては、危険性の高い成分は含有されていないとされていますが、実際に使用してのデータが少ない精油です。使用の際は安全を確認しながら少量からお試しください。