ワームウッド(アルモワーズ)アロマ精油・エッセンシャルオイルの香り、特徴、使い方、禁忌・注意点など

アロマ精油・エッセンシャルオイル

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ワームウッドとはヨモギ属に属する複数の植物に対して使われる名前です。

ワームとは寄生虫、回虫という意味の英語で、ヨモギ属の植物の中には寄生虫駆除に使われていたものがあるため、寄生虫駆除に良い木という意味を込めてワームウッドと名付けられたと言われています。

複数のワームウッドが精油原料として活用されていますが、主に活用されていたのはアルテミシアアブシンチウムかアルテミシアヘルバアルバという学名の植物です。

どちらもワームウッドの一種ですが、アロマセラピーでは単にワームウッドと呼ぶ時にはアルテミシアアブシンチウムのことを指しており、アルテミシアヘルバアルバのことはアルモワーズと呼んで区別して扱っています。

ただ、ワームウッドにはツヨンという危険性の高い成分が多く含まれているため現在はアロマセラピーで使用することは推奨されていません。

アルモワーズ精油に関しては安全であるという意見もありますが、精油情報が少なく、成分構成も不明ですので、使用は控えることをおすすめします。

ここではワームウッド(アルモワーズ)とはどのような植物か?ワームウッド(アルモワーズ)の精油の香りや特徴、使い方・活用法や、使用する時の注意点などについて紹介します。

 

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ワームウッド(アルモワーズ)ってどんな植物?

ワームウッド、アルモワーズともにキク科の多年草です。

ワームウッドはヨーロッパ原産で、現在は北アメリカや北アフリカ、ユーラシア大陸にも分布しています。

草丈は1m程度で根元に近い部分は木のような質感になっており、多年草ではなく常緑低木として扱われることもあります。
多年草…一年中枯れることなく、毎年花を咲かせる植物
常緑低木…一年中緑の葉をつける常緑樹で樹高が低いもの

葉は明るい緑色で、裏側は白っぽい緑色、葉の周囲には大きな切れ込みが入っています。茎や葉の表面には産毛のような白い毛が生えています。

茎の先端に2~3mmの黄色の小花を咲かせ、花が終わると1mm程度の種が実ります。

ワームウッドの花は風媒花(受粉を虫ではなく風の力に頼る花)であるため、虫を呼びよせる甘い香りや蜜はありませんが、弱い風でも飛んでいけるようにサラサラとした質感の花粉を持っています。

アルモワーズはヨーロッパに分布しており、草丈40㎝程度で、草全体が銀色の産毛に覆われています。

 

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ワームウッド(アルモワーズ)の使い方・活用法の歴史

ワームウッッドは14世紀頃にはヨーロッパで薬草として活用されており、イタリアにあるサレルノ医学校では船酔いの改善に良い薬草と教えていたそうです。

18世紀になるとフランスの医師ピエール・オルディネールがワームウッドを使ったアブサンという薬酒を作りました。

アブサンは元々解熱剤や抗炎症薬として使われていましたが、嗜好品としても販売されるようになり、各地に広まっていきました。

ただ、アブサンに含まれているツヨンという成分には長期に渡り大量に摂取し続けると幻覚や幻聴など精神や感覚に異常を引き起こす作用や中毒性があることが分かったため、1910年代に製造、販売が中止されました。

一旦は姿を消したアブサンですが、1980年代にWHOがツヨンの濃度が人体に影響ない範囲であればワームウッドをリキュールに使って良いと認めたため、2005年頃から再び製造、販売されるようになりました。

ワームウッドは日本には江戸時代、もしくは明治時代に伝わったと言われています。

ワームウッドの枝や葉を乾燥させたものは苦艾(クガイ)と呼ばれ、胃の不調や寄生虫駆除に役立つ生薬として活用されていました。

ワームウッドは世界各地で薬草として活用されてきましたが、扱いを間違えると人体に悪影響を及ぼしてしまうため、現在は薬草として使うことは無くなってきています。
現在は主にヨーロッパでリキュールの添加物や園芸用植物として活用されています。

アルモワーズに関しては活用の歴史については不明ですが、現在は主にヨーロッパで園芸用植物として活用されています。

ワームウッド(アルモワーズ)精油の特徴

ワームウッド(アルモワーズ)精油の抽出方法

ワームウッド、アルモワーズの花や葉から水蒸気蒸留法で精油を抽出します。ワームウッド精油は青緑色、アルモワーズは薄緑色です。

ワームウッド(アルモワーズ)精油の香りの特徴

ワームウッド精油はヨモギをより苦くしたような香り、アルモワーズは樟脳のような香りです。

ワームウッド、アルモワーズ精油の香料・原料データ

【ワームウッド】

英名Wormwood ワームウッド
和名苦蓬 ニガヨモギ
学名Artemisia absinthium アルテミシア アブシンチウム
別名アブシント、アルセム
産地ヨーロッパ、北アメリカ、北アフリカなど
精油の主な成分セスキテルペン類、ツヨン、アズレンなど

【アルモワーズ】

英名Armoiseアルモワーズ
和名白蓬 シロヨモギ
学名Artemisia herba alba アルテミシア ヘルバ アルバ
別名ホワイトワームウッド、アルモワーズエルブブランシュ
産地フランス、モロッコなど
精油の主な成分詳細不明

【共通】

科名キク科
精油の抽出部位花、葉
ノート *ミドル

*ノートは精油の揮発する時間や香りの持続する時間を表すものです。香り立ちが最も早いが持続時間が短いトップノート、香り立ちはゆっくりだが長い時間香り続けるベースノート、ちょうど中間の性質を持つミドルノートの3つに分類されます。

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ワームウッド(アルモワーズ)の活用法

ワームウッド精油、アルモワーズ精油の使用は推奨されていません。

ワームウッド(アルモワーズ)の禁忌・注意点

ワームウッド精油には幻覚や妄想などの精神症状を引き起こしたり、流産を誘発したりするツヨンという成分が多く含有されているため、アロマセラピーでは使用が推奨されていません。

アルモワーズ精油に関しては産地によっては安全とも言われていますが、成分に関する情報がとても少ないです。

ツヨンが含有されている可能性がありますので、使用しないことをおすすめします。

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