結婚したい40代、50代女性の婚活。初婚、バツイチ、子持ちでも結婚できる

上場企業でのし上がっていくのは大変だ。

男性女性の違いは関係なく、仕事ができる者が評価される会社で、第一線でバリバリ活躍するためには、相当な覚悟と根性が必要である。

そんな会社で長年共に切磋琢磨してきた3人の同僚は、もうすっかり腐れ縁で、毎日ランチを一緒に食べ、仕事後には時折飲みに出かけ、互いの家にも遊びに行く仲だ。

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木村裕子、40代のシングルマザー。女手ひとつで2人の子どもを育てながら会社ではプロジェクトチームのリーダーを任されているできる女性。元旦那の浮気が原因で離婚したものの、甲斐性無しの元旦那は慰謝料を渋りに渋って、結局裕子が折れる形となった。

鈴木由香里、50代バツイチ。中途で入社したので、裕子や私の後輩になるが、歳は由香里の方が上で、そんな不思議な関係にも関わらずサバサバした人柄ですぐに仲良くなった。子どもができないという事を理由に離婚された過去を持っているが、それすら明るく語る。

そして私、山田美穂、40代独身女性。裕子と同期で入社し、バリキャリウーマンの道をばく進した。器量は決して悪くなく、若い頃はモテて言いよってくる男性も数多くいたが、仕事第一で男には目もくれなかったら、いつのまにか40代に突入してしまった。

私たち3人は会社内ではちょっとした有名人だ。

独身女性トリオなんて呼ばれる事もあるが、三者三様で、未婚のままここまで来てしまった私と、離婚してシングルマザーの裕子、そして子どもに恵まれず離婚した由香里は、それぞれ全く異なるバックグラウンドを持っている。

それでも独身でバリバリ働いて結果を残しているので、社内ではちょっとした有名人なのだ。いつも3人一緒という事も目立つ一因かもしれない。

ある日、いつものように3人揃ってランチを食べていた時に、飲み物を買いに行くと席を立った由香里が血相を変えて戻ってきた。

「ねぇ!ちょっと知ってた?藤村部長、再婚するんだって!!」

この由香里からの知らせを聞いて、裕子と私は盛大に驚いた。

「え!?また!?」

藤村部長という人物は、バツニで父親の異なる2人の子どもがいるという事で有名な美人部長で、確かに美人は美人だが、もう50代中盤にさしかかるような年齢だ。

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「や~すごいわ、部長。ほんとにモテるんだね~」
と感心して言うと、裕子が「でもどこで出会うんだろ・・・」と呟いた。

「そりゃ部長は色んな会合とか企業懇親会とか参加してるんじゃない?そういうところで口説かれるってありそうだけど・・・」
由香里が考察を述べる。

「でも藤村部長、そういうのには参加しないじゃない。お子さん家で待ってるからっていつもすぐ帰っちゃうもん」
裕子が指摘した。

暫く藤村部長がどこで出会いを見つけるのかという議論で盛り上がったが、ここでふと裕子が「バツニで再婚か~うらやましい。私なんてもうバツイチになっちゃった時点で色々諦めたもんなぁ」と言った。

「私なんてほら、子どもできない体質だから、余計もう誰とも結婚できないって思ってたし、まぁもう50代だから独り身でいる覚悟はできてるけどね」

由香里が努めて明るくそう言い、それから2人は私を見た。

「美穂は結婚願望とか無かったの?っていうか無いの?今からしようとかって計画は?」

裕子にそう聞かれて、私は苦笑いを零した。

「いやいや、私はもう完全に売れ残りでしょ。もうちょっと若い頃は『結婚したい』とも思ってたけど、それが『結婚できないかも…』って焦りになって、もう40代になってからは結婚できない女性である事を完全に受け入れたよね。

まぁでも今更になって、子どもは諦めたけど、老後に独りぼっちは寂しいなぁとは思ってるからなぁ。それこそ子どもは好きだから、バツイチの子持ちイケメンとかいれば積極的に手ぇ上げるけどね」

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こんな話で盛り上がっていた私たちだったが、ふと視界に渦中の藤村部長の姿を捕らえた。

思わず「あ、藤村部長」と口走ると、由香里がそちらを見て「お、噂をすれば」と呼応したのだが、その声が予想外に大きかったらしく、藤村部長がこちらに近づいてきて「噂って、何話してたの?」とニヤリと笑った。

「聞きましたよ、ご結婚されるそうで、おめでとうございます」

裕子が最初にお祝いの言葉をかけて、私も由香里もそれに続いてお祝いの言葉を送った。

「ああ、そのこと。ありがとう」
藤村部長は照れたように笑った。

「相変わらずモテモテですよね~。羨ましいです」

裕子のこの言葉に、部長はクスっと笑ってこう答えた。

「いや、違うのよ。私が結婚したがりなだけ。今回だって結婚相手を探して結婚にこぎつけたんだから」

「え!?そうなんですか?」

思わず素っ頓狂な声を上げた私に、部長は「そうなの」と照れ笑いし、「婚活ってやつ?頑張っただけだよ」と続けた。

「婚活ですか・・・」

そう呟いて、次の瞬間、自分の意思に関係なく「あの!部長!」と大きな声を出してしまった。

自分でもビックリしたが、部長の行動力に触発されて、何か得られるものはないか、と思っている自分に気づいていた私は「今度相談に乗っていただけませんか」と続けた。

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「ん?何?婚活したいの?」

「はい、今ちょうどそんな話になっていまして、私は独身のまま40代になってしまったし、部長がどんな婚活をされて、どうやって結婚するに至ったのか教えていただきたく!」

自分でもこんな事を言って恥ずかしい、と思う気持ちもあった。
でも、部長に相談に乗ってほしいと言ってしまった手前、もう止まらなかった。

藤村部長はちょっと驚いたようだったが「じゃあ今度飲みにでも行く?」と誘ってくれた。

「良かったら3人一緒に、どう?」と言ってくれたので、裕子も由香里も「私たちも40代とか50代とか、子持ち女性の婚活ノウハウ、興味津々です!」と二つ返事で誘いに乗る事になった。

数日後、私は裕子と由香里と共に藤村部長と4人で居酒屋で女子トークに花を咲かせていた。

「いや、もう私なんて、仕事人間で忙しくしていたら40代になっちゃって、結婚したいのにできないし、こんな年齢で初婚なんていったら男性も引いちゃうだろうし、このまま一生結婚できないかもって思うと、本当に人生寂しいなぁって思っちゃうんですよね」

私は酒をあおってため息とともに人生の不安を吐き出した。

「そうか、この中で結婚するとして初婚になるのは山田さんだけなのか。って事は他3人はみんなバツ持ちなのね」

藤村部長がそう言うと、由香里が「私と裕子さんはバツイチですけどね、部長はバツニで3回目の結婚って、やっぱりスゴイですよ」と口を挟んだ。

「バツニなんて全然自慢できないんだけどね」と苦笑いしてから「でもどうしても仕事を大切にする女性は愛想をつかされるみたいで、前の旦那とは上手くいかなかったんだよなぁ」と続けた。

「それでも結婚したいって思われたんですよね?」
裕子が質問した。

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「うん。子持ちだと、家に大人の男性がいてくれると安心するし、やっぱり家族としては父親がいた方がいいし、それに、私自身が結婚したいのよねぇ。もう50代にもなっちゃって、流石にもう結婚できないかも、とは思ったんだけど、これが意外と相手になってくれる人がいてね、縁あって再婚する事になったってわけ」

「それですよ!部長!どうやってお相手さんを見つけたんですか?」

今度は由香里が質問した。

「色々やったの、婚活。とりあえず手軽なところで、インターネットのマッチングサイトに登録してみたんだけど、ここでも意外と出逢いがあって、子連れだったり、バツイチ、バツニとか離婚歴がある人だったり、そういう再婚願望の人が多く集まるようなサイトだと、自分の境遇を受け入れて一緒になりたいって思ってくれる人が沢山いて、やってみる価値はあるかも。

もちろん初婚の人だって登録できるし、初婚で子持ちじゃないとかってかなり好条件になるから、山田さんなんて絶対いい人に出会えるよ。

ただ、私はマッチングサイトで何人かの人と会ってみて、ずっと独身だった方もいれば、バツありで子持ちという方もいたけど、結婚したいなぁって思うほど仲良くはなれなかった。

それで結婚相談所を頼ったの。プロの人がちゃんとお膳立てしてくれるから、条件とか色々伝えて、相性の良さそうな人を探してもらって、ここでも2,3人の男性と会ってみたかな。そのうちの1人とウマがあって、子どもとも会わせたけど、こっちの相性も良くて、それで子連れだけど良いって言ってくれてるし、結婚しようかと。

ちなみに彼の方もバツイチなんだけど、お子さんはいらっしゃらないから、うちの2人の子どもが我が家の子どもになるって感じ」

「へぇ~」

私も、それから他の2人も、感心するやら、藤村部長の行動力に圧倒されるやら、相づちを打つのでいっぱいいっぱいだった。

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「私たち、今独身じゃないですか。40代、50代になると、初婚にしても再婚にしても、結婚相手を見つけておいた方が老後は安心かな、と思うんですけど、結婚したいのにできないって思いこんでて…。

結婚したいって強く願って行動を起こせば出会いはあるもんなんですかねぇ…」

裕子がこんな事を言い出したのをきっかけに、由香里も胸のうちを話し始めた。

「私にもバツが1つついていますが、子どもを望んでいたのに授からなかったんです。

それが原因で元夫の母親に追い出されるようにして離婚して、それからずっと、再婚というか結婚したいのにできない自分を変えられなくて、怖いっていうか…。

結局もう50代も近くなってきて子どもは望めなくなってしまったし、このまま独りなのかぁと思うと…」

「うちもシングルで頑張って子育てしてますけど、できる事なら父親がいてくれるとありがたいですよね。

でも子連れバツイチ40代なんて、きっと誰も受け入れてくれないから、結婚できない女性として全て受け入れなきゃって無理してたのかも…」

裕子もそう言いだし、なんとなく私たち独身女性3人の中に重い空気が流れた。

そんな空気を打ち砕くように藤村部長が明るく語り始めた。

「もう!あんたたちねぇ!ここにバツニの子連れ50代で再婚を決めた女性がいるでしょうに!あんたたちの方がよっぽど条件が良いんだから、希望はまだあるよ!

今は結婚できない女性が増えてるんだって。40代や50代で初婚なんてザラらしいよ。だから『結婚できないかも』とか『結婚したいのにできない』とか、そんなめげてちゃダメ。

結婚できない女性のために、色々サポートしてくれるサービスが今は本当に沢山あって、こういうのを活用すれば出会いはきっとあるはず!

本当に婚活アプリとかも色んな種類あるし、結婚相談所に行っても40代とか50代の初婚や再婚希望の人って結構いっぱいいるから、恥ずかしいとか思わなくても大丈夫だよ。

それにこのご時世、あんたたちが離婚経験しているように、男性側も離婚経験者が増えてるから、男性でも40代とか50代で再婚を希望している人が多いんだって。

再婚同士なら気がラクな事もあるだろうし、初婚で相手が再婚でも、ちゃんとした人なら別に問題無いと思うし、とにかくね、今40代50代の婚活が増えてるから、始めてみる価値はあると思うよ」

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「私は逆に子連れ再婚希望の男性が良いから、そういう出会いを求めて婚活してみるっていうのも手かもしれないですね」

由香里が前向きな意見を口にしたので、藤村部長は「そうそう、その意気!」と後押しした。

「たしかに…結婚したいのにできないっていうのは、単なる言い訳だったのかも…。仕事のせいにしたり、年齢のせいにしたり、自分が情けないです…。結婚できない女性なんて言われないように、婚活、頑張ってみようかな…」

私も、気持ちが前向きになってきた。

「なに、2人とも婚活しちゃう?じゃあ私も負けてられないね。結婚できないかもしれないって恐れてたら可能性はゼロだもんね。子連れでも受け入れてくれる男性がいる事を信じて、私もチャンスを狙おうかな」
裕子も加わった。

そして我々独身女性トリオは婚活を始めるという流れになった。

藤村部長も「私も応援する!婚活情報とか色々送るね!」とワクワクした様子で私たちの婚活に協力してくれると意思表示してくれた。

それから「あ、あと私の結婚パーティーに、良かったら遊びに来てね」と招待してくれた。

藤村部長の結婚パーティーで、幸せそうな部長の笑顔と2人の馴れ初めムービーを見て、私はますますやる気になった。

私は早速婚活アプリで同い年の男性と食事に行く約束を取り付けたのだが、その事をパーティーの時に打ちあけて、裕子と由香里の心に火をつけた。

裕子も由香里もそれぞれ男性とやりとりするところまでは進み、これから先の展開を期待しながら、しかし浮かれる事なく慎重に婚活を進めている。

裕子も由香里も結婚経験がある分、男性を見る目は私よりも養われているはずなので、私は裕子や由香里に相談しながら婚活を進めた。

異性と連絡を取り合ったり、食事したりするだけで、退屈な毎日に花が咲いたように気持ちが明るくなり、日々の生活が活気に満ちたものになった。

良い結婚相手と巡り合い、素敵な結婚生活を送る日が来る事を夢見ながら、独身女性トリオは藤村部長の応援のもと、それぞれ婚活を楽しみながら頑張っている。

私は、別に一番になりたいなどとは思わないが、それでも初婚というのもあり、なるべく早くに良い人と良い縁がある事を期待して、婚活そのものにも力を入れながら、改めて自分磨きにも注力するようになり、充実した日々を過ごしている。

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